畠中恵 『アイスクリン強し』

畠中恵 著 アイスクリン強し(講談社/2008年刊) を読む。
アイスクリン強し
ビスキット、チヨコレイト、アイスクリン、シユウクリーム、スイートポテト。
南蛮菓子から西洋菓子へと呼び名が変わり、新たな品々が数多登場。
文明開化の東京で孤児として生まれ育った真次郎は、念願の西洋菓子屋・風琴屋を開いた。
そこには今日もまた、甘い菓子目当てに若い元幕臣の警官達がやってくる。
菓子作りの修業に精を出したい真次郎に、厄介事が次々と…。
明治の築地居留地で、西洋菓子屋の若主人と元幕臣の警官達「若様組」が繰り広げる「スイーツ文明開化」騒動記。


先日読んだ『若様組まいる』の数年後の話。
初出は『アイスクリン強し』の方が先であるが。
「チヨコレイト甘し」「シユウクリーム危うし」「アイスクリン強し」「ゼリケーキ儚し」「ワッフルス熱し」の5篇から成る短篇連作集。

ストーリーは、若き西洋菓子職人の皆川真次郎や、元旗本現巡査の若様組の面々や、成金の一人娘小泉沙羅などが、ワイワイガヤガヤと明治の世を生きるさまを描いた青春物語。

例えば山田風太郎の明治物のような重厚な話作りと違い、思いっきりライトな雰囲気で明治時代を語っていて、こういうパステルカラーなイメージの明治物もまた楽しいと思った。
考えてみれば、明治時代と青春小説の相性の良さは、夏目漱石以来の伝統でもある。

一応、真次郎を軸に物語を展開させてはいるものの、若様組の活躍ぶりも侮れないため、全体的に、真次郎が主人公である!と言い切れないような、なんだかフワフワした感じなのは少し残念。
(2013.11.29読了)

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テーマ : 歴史・時代小説
ジャンル : 本・雑誌

清水義範 『主な登場人物』

清水義範 著 主な登場人物(角川文庫/1994年刊) を読む。
主な登場人物
それは、チャンドラーの『さらば愛しき女よ』の“主な登場人物”表から始まった正気の沙汰とは思えないゲーム。
本編を読んだことのない作家(=著者)が、“主な登場人物”表から、この名作のストーリーを想像してしまう無茶苦茶さ。
表題作含め全15篇収録。


主な登場人物
<主な登場人物>の紹介文を頼りに、「さらば愛しき女よ」のストーリーをでっち上げようという話。
ハードボイルドのイメージが、大都会に雨が降り、探偵が粋なセリフを吐いたりする、非常にロマンチックな物語だというのはなるほどと思った。
オレのハードボイルド・イメージ表に、これらを追加しておこう。

実用文書承ります
始末書や稟議書や誓約書など、ちょっとした書類の文章を代書する商売の話。
こういうの本当にあったら利用したいわぁ。
報告書だの企画書だのって、書くの苦手なのだよねえ。
特に書き出しがどう書けばいいか悩む。

歴史ショート・ショート 決断
北政所と加藤清正の会話が名古屋弁(笑)。
石田三成などの近江者を、お高くとまった言葉使いだと文句を垂れるのが面白い。 

陽光キラキラ霊場ガイド
女性向け旅行情報誌の仕事を得意とするライターが、霊場ガイドの原稿を依頼される話。
リゾートの紹介のノリで書かれた恐山の紹介が笑える。

註釈物語
小説の本体が無く、別冊になってる註釈集だけを読むという話。
註釈の内容がかなりバカバカしい。
たまぁに、こういう暴走気味のギャグ話があったりするので、とても良い作家だと思う。
(2013.11.21読了)

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テーマ : 読書メモ
ジャンル : 本・雑誌

森雅裕 『モーツァルトは子守唄を歌わない』

森雅裕 著 モーツァルトは子守唄を歌わない(講談社文庫/1988年刊) を読む。
モーツァルトは子守唄を歌わない
モーツァルトの子守唄が世に出た時、“魔笛”作家が幽閉され、楽譜屋は奇怪な死に様を晒す・・・
その陰に策動するウィーン宮廷やフリーメイソンの脅しにもめげず、ベートーヴェン、チェルニー師弟は子守唄が秘めたメッセージを解読。
1791年の楽聖の死にまつわる陰謀は明らかとなるか。
乱歩賞受賞作。


あらすじを読んで、暗号解読がテーマの一つということは解っていた。
で、読み進めていくと、確かに暗号解読する場面はあったのだが、どうもあっさりとした感じで、山場的な扱いじゃないなあと思いながら読んだ。
オレの勝手な想像で、芸術家ベートーベンの突飛な推理や行動で話が進んでいくものと思っていたのだが、“探偵ベートーベン”は丹念に謎を追っていくのであった。
かなり読み進めてから漸く解ったのであるが、この作品はかなりガチなハードボイルド物であった。

オレのイメージするハードボイルドの様式
①物語は一人称
②捜査は足で稼ぐ
③美女のヒロインが出てくる
 概ねその美女とパフパフする

このうち今作品では①②が当てはまっていた。

謹厳実直なベートーベンと、チャラいイメージのチェルニーという師弟のやりとりはユーモラスで、抜群のコンビ芸を見せていた。
このコンビで、例えば「欧州道中膝栗毛」みたいな滑稽本を描いて欲しいと思うほどだ。
(2013.11.12読了)

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

シシカバブカレー

スープカレー店に行ってきた

天竺 札幌清田本店

外観写真撮るの忘れる。

今回食したスープカレー
シシカバブカレー ¥950
シシカバブカレー
ラムのスパイシーつくね
芋 人参 たまご しめじ なす ピーマン

辛さはベリーホット(超辛口)を選択。
たいへん美味しゅうございました。

テーマ : 日記
ジャンル : 日記

ファンタゆず

ファンタゆず
ファンタゆず

これは美味しかった
前にファンタなしで失敗したのだが、今回は良かった。
ファンタはやればできる子だった。

だがファンタレモンを復活するべき考えは今も継続中。

テーマ : 日記
ジャンル : 日記

畠中恵 『若様組まいる』

畠中恵 著 若様組まいる(講談社/2010年刊) を読む。
若様組まいる
明治23年、ミナこと皆川真次郎は西洋菓子屋を開いた。
店には旧幕臣の「若様組」の面々や、女学校に通うお嬢さま・沙羅が甘い菓子と安らぎを求めてやってきた。
その少し前―――
徳川の世であれば「若殿様」と呼ばれていたはずの旧幕臣の子息・長瀬達は、暮らしの為に巡査になることを決意し、明治20年の今、芝愛宕の巡査教習所で訓練を受けていた。
ピストル強盗の噂が絶えない物騒な昨今、教習所でも銃に絡む事件が起きた。
若様組のほか、薩摩組、静岡組、士族組、平民組、さまざまな生徒に、何やら胡散臭い所長や教員を巻き込んで、犯人探しが始まる。


著者の作品を読むのは初めて。
またずいぶんと読みやすい文章を書く作家である。
物語は元旗本の若様たちが、巡査教習所で訓練を受ける2ヶ月間の出来事を綴ったものであるが、実に良い青春小説であると思った。
若様組、薩摩組、静岡組、平民組の面々は、最初は反目しあいギスギスしているのだが、だんだん打ち解けていく。
皆それぞれ隠し持ってた食糧を分かち合うのがきっかけで少し心がほぐれるのが何ともよい。
その後折々に巡査を志した理由を語りあったり、銃撃事件の調査をしたり、卒業試験を全員が通るために団結したりして、いい感じの物語であった。
(2013.11.1読了)

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筒涸屋

Author:筒涸屋
札幌市出身・在住
戌年 射手座 B型 
右投右打 右四つ
好きな言葉:小春日和
2008.3.6開設

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