2012年2月読了本

〔文庫本〕3冊
横溝正史 『比丘尼御殿』(徳間文庫)
我孫子武丸/田中啓文/牧野修 『三人のゴーストハンター』(集英社文庫)
マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー 『テロリスト』(角川文庫)


〔図書館本〕2冊
米沢嘉博 『藤子不二雄論』(河出書房新社)
今村弘子 『北朝鮮「虚構の経済」』(集英社新書)


1月よりは読書量が増えた。
来月はもっと読みたい。
スポンサーサイト

テーマ : 読了本
ジャンル : 本・雑誌

     

マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー 『テロリスト』

マイ・シューヴァル/ペール・ヴァールー 著 高見浩 訳 テロリスト(角川文庫/1983年刊)【TERRORIST:1975】 を読む。
テロリスト
タカ派で知られる米国上院議員のストックホルム訪問。
マルティン・ベックは特別警護の責任者に任ぜられる。
最大の懸念は、国際テロ組織ULAGの動きである。
要人の無差別暗殺を世界各地で決行しているこのグループが、上院議員のストックホルム訪問を絶好の機会と見なしていることは想像に難くない。
ラーソンやルンら、精鋭を集めた特捜班といえども、正体不明の暗殺者の侵入をどのように防ぐのか?
過去の手口からして遠隔操作の爆弾使用が考えられるが、その設置場所は?
ベックたちが暗殺阻止の大トリックを編み出した頃、テロリスト市内に潜入の報がもたらされた!


シリーズ10作目にして、堂々の完結。感慨深い。
最終作ということで、出るは出るは、過去の登場人物があちらこちらに。

今作品のメインストーリーは、スウェーデンを訪問するアメリカ上院議員が暗殺されないように身辺警護するというもの。
警護の特別作戦部が立ち上がり、チーフにベックが就任。
本部詰めの面々はベック以下、ラーソン、ルン、スカッケ、そしてメランデル。
メランデルって1作目からベック組の主要人物として登場していたが、途中からあまり出てこなくなったなあと思っていたら、殺人課から暴力課、窃盗課と異動していたらしい。
何作目かの時に警察組織の再編があった(市警単位から国家警察への変更)ので、あのあたりで所属の変更があったのだろう。オレは読んでたのに全然覚えていない。

前作で警察を辞めたコルベリも登場。今は陸軍博物館で働いている。
『サボイ・ホテルの殺人』の時にベックがたいへんいい思いをしたオーサ・トーレルも、ベックが捜査に関わった違う事件のエピソードで登場してた。
過去に何度も出てきたマヌケな警官クリスチャンソンもチラッと登場したし、ブルドーザー・オルソン検事も「特別出演」的な扱いで登場。
前作『警官殺し』でベックと共に捜査に携わったアンダスレーヴの駐在員ヘルゴット・オーライも、上院議員警備の人員として動員されてベックと再会。警備終了後ベックと晩飯を食う。
8作目『密室』の時に知り合って以来つきあっているレア・ニールセンとは、順調なご様子で、全篇に渡っていちゃいちゃしてるし、ベック親分、私生活は充実してます。

ストーリーは、前半部分では18歳女性による銀行強盗事件や、ポルノ映画監督殺人事件の捜査を通して、スウェーデンの社会福祉制度のひずみを抉り出し、後半部分では対テロリストとの闘いを通して、高度資本主義社会が内包する暴力への傾斜という問題を提出している。
そして当然、クライマックスで前半と後半のエピソードは融合していくのだが、この辺の手際はとてもいい。
作品発表年は1975年なのだが、ここに描かれているテーマは2012年の今でも課題としなければならないものである。
ひとつ注文つけたいのは、構成が緊密なゆえ、ゆとりがあまり無いところか。
ベックの趣味である「船」に関するマニアックな話題が出てこなかったのが唯一不満。

テロリストグループに日本人が二人登場するのであるが、二人のコードネームが「カイテン(回天)」と「カミカゼ」。
神風はともかく、人間魚雷の名前を持ってくるところがシューヴァル/ヴァールー夫妻のセンスを感じる。
北欧の人が「回天」を知ってるのが驚き。

ラーソンが運転するパトカーで、ポルシェが出てきたのがカッコよかった。
スウェーデン国内でも数台しかない特別車のようだ。
スウェーデンの通常のパトカーってどんな車なのかね?
ボルボやサーヴなら、それはそれでカッコいいのだが。
日本にも以前フェアレディZのパトカーがあったが、今でもあるのだろうか。
(2012.2.24読了)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
blogram投票ボタン

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

     

グリコ アーモンドピークチョコレート

カリッと弾ける 甘香ばしいアーモンド“ピーク”

グリコアーモンドピーク


チョコといいキャラメルといい、グリコのアーモンド使用菓子は
たいへん美味である。

テーマ : とりあえず更新
ジャンル : 日記

     

我孫子武丸/田中啓文/牧野修 『三人のゴーストハンター』

我孫子武丸/田中啓文/牧野修 著 三人のゴーストハンター 国枝特殊警備ファイル(集英社文庫/2003年刊) を読む。
三人のゴーストハンター
普通の警備会社が恐れをなした怪異現象がらみの事件ばかりを扱う国枝特殊警備保障。
生臭坊主・洞蛙坊、美貌の霊媒師・比嘉、反オカルト科学者・山県の3人が個々の特殊能力を発揮して、都市の魑魅魍魎に挑む――
やがて彼らは、自分たちを結びつけた4年前の幽霊屋敷事件の真相に・・・・・・!
異才、鬼才、天才の終結が生み出す三通りのマルチエンディング付セッションノベル。


この三名の中で、今まで読んだことのある作家は田中氏だけ。
我孫子氏や牧野氏の作品は読んだことがないだけに、楽しく読めるかどうか不安だったが、とても楽しく読めた。
いずれの作家も、持ち味の作風で競演したようだ。
田中氏はSF伝奇的な内容。牧野氏はサイコホラー。我孫子氏は本格ミステリー。

田中~牧野~我孫子のローテーションで3篇ずつの話が語られ、その9篇を踏まえた形で3種類の解決篇が語られる。
同じ世界観の中で、作風の違う話が読めるので読者としてはとてもお得だ。
田中氏は(ちょっと抑え目ではあったが)、安定したエログロ路線。
牧野氏の描写は気持ち悪くてよかった。
我孫子氏の推理物はちょっとムリクリ感があったが、作品世界を壊すようなものではなかった。
そして三つの解決篇の中では、我孫子氏の話が一番面白かった。

これを機会に、我孫子・牧野両氏の本も集めたくなったのであった。
(2012.2.12読了)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
blogram投票ボタン

テーマ : 読書メモ
ジャンル : 本・雑誌

     

ザキヤマがっ・・・・・・
















来るーーーーーーーーーっ!

ザキヤマストラップ1








もう1回







来るーーーーーーーーーっ!

ザキヤマストラップ2

テーマ : こころのままに
ジャンル : その他

     

今村弘子 『北朝鮮「虚構の経済」』

今村弘子 著 北朝鮮「虚構の経済」(集英社新書/2005年刊) を読む。
北朝鮮「虚構の経済」
かつて「地上の楽園」と賛美する者さえいたこの国の経済は、なぜ破綻したのか。
そこには社会主義国が共通に抱える問題とともに、北朝鮮独自の問題があった。
北朝鮮は建国以来、社会主義国でありながら計画経済が機能しない「計画なき計画経済」国家であり、また「自立的民族経済」を掲げながら、その実態は援助の上に成り立つ「“被”援助大国」であり、体外経済関係ではボーダレスには程遠いボーダ「フル」な経済国家だったのだ。
関係諸国から断片的に報告される各種データや研究書を丹念に調べ、「秘密国家」のベールの奥に隠された経済の実態に迫る、渾身の研究書。


この本を読むと、北朝鮮における社会主義なるものはイカサマだってのがよく解る。
建国当初よりソ連からの援助漬け。
その後は、ソ連、中国、東欧諸国から、無償や有償の援助受けまくり。
どころか日本からもバンバン送金してるしね。
90年代の雹害と大洪水の後は、西側諸国からも食料援助してもらう始末。

そして1956年以降は、長期経済計画がまともに機能してこなかったらしい。
軍事費に予算をかけすぎたり、農業部門をないがしろにしてたり、いろいろ要因はあるのだろうが、やっぱり独裁国家だってのが一番の要因だと思うよねえ。

2012年は国のトップも代わり、今後この国はどうなっていくのだろうか。
近くにこういう国があるのって、正直困っちゃうよね。
(2012.2.5読了)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
blogram投票ボタン

テーマ : 図書館で借りた本
ジャンル : 本・雑誌

     

横溝正史 『比丘尼御殿』

横溝正史 著 比丘尼御殿 お役者文七捕物暦(徳間文庫/2002年刊) を読む。
比丘尼御殿
お江戸八百八町に淫らな噂が乱れ飛んでいた。
市中に比丘尼御殿なるものがあり、主の尼御前が家来に見目のよい男をさらってこさせ、精を吸い尽くしたあげくに捨てさせる、というのだ。
だが、いかに調べても、尼御前の正体も屋敷も判然としない。
大岡越前守を悩ます怪事究明に乗り出した、元歌舞伎役者の文七は、事件の背後にただならぬものを感じた・・・


元歌舞伎役者“お役者文七”シリーズ第二弾。
この文七という人、元をただせばさる殿様のご落胤で大道寺主水という名前の武士、さらに阪東蓑次という女狂言師にもなり、作中では一人三役で活躍する。

ストーリー的には、どこかで読んだことありそうなトリックを、上手く時代劇にアレンジしたような、わりとあっさりした出来映え。
そこに尼御前と世之助という若者との濡れ場を挿入したり、文七が居候してる岡っ引きの金兵衛の娘・お小夜の身に危険が迫る場面を作ったりして、ワクワク感を演出している。
この作品、連載が「週刊漫画Times」だったとのことなので、ガチなミステリーファン以外の読者に楽しんでもらえるように、本格推理じゃない話にしているようだ。
あくまで主人公の文七の活躍ぶりを前面に出したつくりになっている。

ところどころ
わかった、わかった。この三尺の投げ紐は・・・(以下略)
ああ、そうだったのか。それでは・・・(以下略)

などと乱歩チックな文体も垣間見せて、横溝師自身も大いに楽しんで描いてたようだ。
(2012.2.2読了)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
blogram投票ボタン

テーマ : 歴史・時代小説
ジャンル : 本・雑誌

     

厄祓い〔後厄篇〕

2月3日、厄祓いに行ってきました。
今回は前厄の時にも行った信濃神社へ。

今年は雪多いんです
後厄3 後厄2


この石碑、けっこう高さあるんだけど埋まってる
後厄4


何はともあれ、厄は祓ったので、つつがなく健やかに過ごせると思う。
っていうか過ごしたい!
後厄1

テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

     

米沢嘉博 『藤子不二雄論』

米沢嘉博 著 藤子不二雄論 FとAの方程式(河出書房新社/2002年刊) を読む。
藤子不二雄論
「オバQ」「ドラえもん」「まんが道」・・・・・・
多くの名作を生み出したふたつの才能の秘密を詳細に読み解いてゆく初の、そして禁断の本格的藤子論。
「二人で一人のマンガ家」はなぜコンビを解消したのか?


物心ついて初めてファンになったマンガ家なので、思い入れがある藤子不二雄。
生まれて初めて買ったマンガの単行本がドラえもんの第8巻。
なぜ第8巻かというと、多分その時の最新巻だったからだと思う。

そんな藤子不二雄の、FとAの比較を中心に展開する本書。
手塚マンガに傾倒し、世界や物語を夢見、SFやホラーを愛好するという嗜好の共通性にも関わらず、「世界」に対するベクトルが逆という考察になるほどと思った。
二人の性向の違いによる、作風の違いなんかもわかりやすく解説していて面白かった。
オレがSF好きなのは、藤子作品の愛読者だからなのは間違いなさそうだ。

今刊行中の「藤子・F・不二雄大全集」は買い揃えなきゃならないと思いつつ、まだ1冊も買ってない。
コツコツと買い集めていこうと思う。
(2012.2.2読了)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
blogram投票ボタン

テーマ : 図書館で借りた本
ジャンル : 本・雑誌

     

2012年1月購入文庫本

1/9(月)
横田順彌 『勉強してはいけません!』(講談社青い鳥文庫)

1/15(日)
横溝正史 『悪霊島 上』(角川文庫)
横溝正史 『悪霊島 下』(角川文庫)
大沢在昌/石田衣良/今野敏/柴田よしき/京極夏彦/逢坂剛/東野圭吾 『小説こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社文庫)


1/29(日)
田中啓文 『邪馬台洞の研究』(講談社文庫)
京極夏彦 『邪魅の雫』(講談社文庫)
眉村卓 『僕と妻の1778話』(集英社文庫)


計7冊


読了本2冊に購入本7冊。
差し引いて、未読本5冊の増加。
もそっと読書に力入れていきたい、2012年。

あとなんだろうか、『邪魅の雫』の分厚さ。
回を追うごとにページ数増えてるよねえ、京極堂シリーズ。
『邪魅の雫』と並べると、『姑獲鳥の夏』が短篇に思えてくる(笑)

テーマ : 本に関すること
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

筒涸屋

Author:筒涸屋
札幌市出身・在住
戌年 射手座 B型 
右投右打 右四つ
好きな言葉:小春日和
2008.3.6開設

ブログランキング

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
blogram投票ボタン

カレンダー

01 | 2012/02 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 - - -

FC2カウンター

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

月別アーカイブ

リンク

ブログ内検索

RSSフィード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる