2011年5月読了本

〔文庫本〕6冊
山田風太郎 『地の果ての獄 下』(ちくま文庫)
太宰治 『太宰治全集5』(ちくま文庫)
高橋克彦 『時宗 巻の壱 乱星』(講談社文庫)
高橋克彦 『時宗 巻の弐 連星』(講談社文庫)
高橋克彦 『時宗 巻の参 震星』(講談社文庫)
高橋克彦 『時宗 巻の四 戦星』(講談社文庫)



今月は『時宗』月間でしたな。
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高橋克彦 『時宗 巻の四 戦星』

高橋克彦 著 『時宗 巻の四 戦星』(講談社文庫/2003年刊) を読む。
時宗 四
ついに蒙古が来襲した。対馬沖に現れた三万数千人の大船団。
国の命運を賭け、時宗は、時頼の遺した途方もない秘策に出た。
兄・時輔らが率いる九州武士団を軸に、日本軍は蒙古軍と激闘を重ねていく。
誰のため国を守るのか。国とはなにか。
歴史の転換期を生きた男たちを圧倒的迫力で描く怒涛の完結篇!


いよいよ蒙古襲来。
日本史の授業で習った元寇が、こんなにもドラマチックな出来事であったとは。

一回目の襲来(文永の役)の時の日本の作戦は、元軍を大宰府に誘い込むこと。
そのためには対馬、壱岐、博多を見殺しにしなければならないのだ。
闘いつつも負けなければならない作戦なので、悲壮感が漂う。
鎌倉時代の武士の性根のすわったいくさ振りは読み応えあり。
博多での戦闘までは持ってきたものの、元軍が撤退したため、
この襲来では勝ち負けの決着を見ず。

文永の役の後、時輔と謝太郎が元に潜入して、諜報活動をおこなう。
再度大宰府に攻め込ませようとするために、大宰府には黄金が蓄えられているとの偽情報を、
ヴェネツィアから元にやって来て、クビライに仕えているマルコ・ポーロに流す。
黄金の島・ジパング伝説は幻影であった!
そんなこんなで敵の状況なども調べて時輔たちは帰国する。

二回目(弘安の役)の襲来では、高麗からと南宋からの船団の合流がうまくいかず、
おりからの大嵐にも遭い、元軍は(勝手に)全滅する。
ちょっと消化不良な結末であるがしょうがないよね。

時宗は執権という立場だから、鎌倉を離れて戦場に行くことができないので、華々しい見せ場はない。
だが、日蓮と対面するエピソードとか、御家人を鎌倉に集めて演説するところとか、
偉大な人物であるところは十分描写されている。
(2011.5.24読了)

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高橋克彦 『時宗 巻の参 震星』

高橋克彦 著 『時宗 巻の参 震星』(講談社文庫/2003年刊) を読む。
時宗 参
幕府の重鎮・北条時頼が世を去り、不気味な長い尾を引く彗星が空を流れた。
一族内の暗闘、将軍との対立。重なる試練が若き時宗を襲う。
一方、海を越えて届けられた一通の国書。すでに高麗を手中にしたクビライの狙いはこの国に定まった。
いかに国をまとめ、蒙古軍を迎え撃つか。あとのない戦いがはじまる。


時頼の死去により、北条一族の中で内紛が勃発。
将軍をも巻き込んで(将軍家はいつも執権職とは対立関係にある)
ドロドロとした身内の争い。
戦国時代とか江戸時代のお家騒動なんかに比べると、
公家がからんできての内紛なので、陰湿な印象が濃い。
公家ってのはこういう、足の引っ張り合いの時、
異常に力を発揮する人種だよね。

一族の争いに決着をつけ、時宗執権体制をようやく落ち着かせたが、
いよいよ蒙古から使者が来たり、とにかく慌ただしい。
蒙古は高麗を属国にするは、宋もやっつけつつあるはと凄い勢い。
こっちの方はかまわないでヨーロッパの方にもっと拡大していけばいいのにね(笑)

時宗の兄・時輔は六波羅探題の南方長官として都に赴任。
人員を「百人組」として忍び的な軍団に!
時宗よりも時輔のほうが、読者にとっては胸ワクワクな存在だ。
この巻の最後、「大元」と国号を改めた蒙古に潜入しようと決意する時輔。
ゆけ時輔!がんばれ時輔!!

あ、時宗もそこそこ頑張ってたよ。主人公だもんね。
(2011.5.19読了)

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高橋克彦 『時宗 巻の弐 連星』

高橋克彦 著 『時宗 巻の弐 連星』(講談社文庫/2003年刊) を読む。
時宗 弐
磐石の執権政治を確立し、幕府の結束を固めた北条時頼。
だが、巨大騎馬国家・蒙古の王クビライが、海を越えてこの国を狙う。
かつてない戦がはじまろうとしていた。
天変地異続く巷では、法華経を説く日蓮が民の熱狂を呼ぶ。
父の志を受け、真に国をまとめる者となれ!少年時宗は若き棟梁として歩みだした。


時頼・時宗父子が、十三湊の安藤氏、博多の松浦党を訪れ、
蒙古襲来に備えるために手を結ぶエピソードが前半のハイライト。
奥州までは徒歩、十三湊から博多までは船と、けっこうきつい旅程。
昔の人は体力あるねえ。

辻説法をしてる日蓮との対面も味のあるエピソードだった。
日蓮という坊さんは、いろいろ凄いね。
頭が良すぎて、世間と軋轢を生むタイプの人だったんだろうな。

時宗は次男なのであるが、次期北条家得宗(一族の一番偉い人)に指名されている。
長男としては面白くないところではあるのだが、
この長男・時輔という男がいい奴なんだよねえ。
時頼と時輔の対談の模様はかなりの感動をよびます。

この巻で時頼死去。
次巻よりいよいよ時宗が主人公となるのか?
(2011.5.18読了)

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赤サイダー

あのコアップガラナで(北海道人には)おなじみの、株式会社小原の製品


箱舘奉行所復元記念
燃える土方歳三 赤サイダー(林檎味)

赤サイダー
箱舘奉行所復元記念として赤い色を大いに好んだ土方歳三が愛したであろう
サイダーをシードル風に再現しました。
激動の幕末に思いを馳せながらご賞味下さい。
土方歳三は明治二年五月十一日単身一本木関門を突破しつつ、
敵の一斉射撃を浴びました。
それは土方歳三にとって絶望の戦いから解放された瞬間でもあります。
土方歳三、享年三十五歳。


土方さんのトレードカラーが赤だったとは知らなんだ。
“愛したであろうサイダー”て裏づけ取れてないんかい。
このサイダー、色はいいとして、味は・・・やってもうた感じ。
ボケたリンゴの味がする。

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高橋克彦 『時宗 巻の壱 乱星』

高橋克彦 著 『時宗 巻の壱 乱星』(講談社文庫/2003年刊) を読む。
時宗 壱
源頼朝亡き後、北条氏に権力が移り、抗争が続く鎌倉。
若き北条時頼は、病に臥した兄の経時に、棟梁になれと告げられた。
北条を継ぐ者に安寧はない、地獄の道だ――
内部闘争に血を流しても、国のあるべき姿を求めねばならぬ。
武家政治を築いた父子を描き、「国を守るとは」を問う巨編、ここにはじまる!


『時宗』というタイトルではあるのだが、1,2巻は父親の時頼が主人公。
で、時頼というひとが、まるで小説のような政治家(笑)
国を思い、民を思い・・・・
ま、現代の政治家諸氏に対する強烈な皮肉ともとれる人物造形ですな。

第1巻の物語は、執権職を兄の経時(毒を盛られて死にそう)から受け継ぎ、
体制を磐石なものへとしていく途中までを描く。

前将軍と、同じ北条一族と、三浦氏が組んで、経時-時頼系統をひっくり返そうとするのを
逆にやっつけるのであるが、政治的駆け引きがたいへん面白い。
時頼のブレーンである北条実時の策略家ぶりや、弟分の安達泰盛の憎めない性格がよい。
それと、博多と宋を股にかける海賊の謝太郎(しゃ・たろう)。
宋人と日本人の混血である太郎の活躍は見逃せない。
裏柳生と服部組を合わせたような裏舞台での活躍ぶりは最高である。

第1巻の冒頭から克彦ワールドに一気に引き込まれる作品だ。
ちなみに時宗はこの巻の最後の方で産まれた。
(2011.5.16読了)

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太宰治 『太宰治全集5』

太宰治 著 『太宰治全集5』(ちくま文庫/1989年刊) を読む。
太宰治全集5
昭和16年12月、日本は大きな戦争に突入した。
大戦の進行につれて文化統制が強化される中、太宰ほど質の高い文学活動をした作家は、なかなかいない。
戦時下に成った作品群を収める。


第五巻には、昭和17(1942)年1月~昭和18(1943)年10月にかけて発表された小説14篇を収録。
いろんな形式の小説が楽しめる一冊。
「心中のしそこない話」ばっかだった初期作品に比べて、
笑いの要素を盛り込んだこの時期の作品群は充実しているように思う。

例によって感想は追記にて。
(2011.5.14読了)

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山田風太郎 『地の果ての獄 下』

山田風太郎 著 『地の果ての獄 下 山田風太郎明治小説全集6』(ちくま文庫/1997年刊) を読む。
地の果ての獄 下
樺戸、空知の二つの監獄を舞台に、有馬四郎助をはじめ石川県令・岩村高俊、山本五十六の兄・高野襄、監獄教誨師原胤昭、酔っ払い医者・独休庵、そして加波山事件、秩父困民党の関係者たちが繰り広げる奇想天外な物語。
他、5篇の中・短編を併録。


下巻では、物語の舞台が樺戸集治監から空知集治監へと移る。
上巻の最終話が、四郎助が樺戸から空知へ行く話なんだけど、吹雪の日に道なき道を歩くのだ。
猛吹雪の中を歩いた経験のある人間にとっては、リアルにイメージできすぎるのであった。
遭難しかけた時、偶然休庵先生に出会い、先生の犬ゾリで空知集治監に連れてってもらえてひと安心。

原教誨師を処刑しようとする石川県令・岩村高俊に対して、樺戸集治監の囚人が大いたずらを仕掛けるのだが、そしてそのカラクリは非常に痛快なのであるが、そこには佐賀の乱の因縁をからめたりして、史実と創作を融合させるテクニックは際立つものがある。

地元北海道が舞台の物語だから特にそう思うのだけど、
とても面白い物語であった。

併録作品の感想は追記にて。
(2011.5.6読了)

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2011年4月購入文庫本

4/29(金)
田中啓文 『蒼き鎖のジェラ 緊縛の救世主』(集英社スーパーファンタジー文庫)
井上雅彦監修 『異形コレクションⅩⅥ 帰還』(光文社文庫)


計2冊

古本買うのは超久しぶり。
っていうか今年初めてだぁ。

なんかねぇ、本を読む気力も減退してるが、
購買意欲もあんまり湧かない。
心も体も怠惰な日常を送っております。 

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プロフィール

筒涸屋

Author:筒涸屋
札幌市出身・在住
戌年 射手座 B型 
右投右打 右四つ
好きな言葉:小春日和
2008.3.6開設

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