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2010年10月読了本

〔文庫本〕6冊
H・P・ラヴクラフト 『ラヴクラフト全集2』(創元推理文庫)
田中啓文 『陰陽師九郎判官』(コバルト文庫)
山中恒 『ボインでごめんなすって』(秋元文庫)
小林信彦 『つむじ曲りの世界地図』(角川文庫)
ヴァン・ダイン 『誘拐殺人事件』(創元推理文庫)
田中哲弥 『大久保町の決闘』(電撃文庫)


〔図書館本〕2冊
瀬戸内寂聴/田辺聖子 『小説一途 ふたりの「源氏物語」』(角川学芸出版)
佐藤友哉 『デンデラ』(新潮社)



先月に引き続きよく読んだほうではないか。
すでに初雪も降ってしまい、今年は冬が長そうなので、よりいっそう読書にいそしんじゃおうかなあ。
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テーマ : 本読みの記録
ジャンル : 本・雑誌

田中哲弥 『大久保町の決闘』

田中哲弥著 『大久保町の決闘』(電撃文庫/1993年刊) を読む。
大久保町の決闘 電撃
兵庫県明石市大久保町はガンマンの町である。
ここでは男はみんな拳銃を携帯しているし、決闘で人を殺しても罪にはならない。
受験を控えた高校3年生の光則は、勉強に専念しようと母の田舎である大久保町へやってきた。
異様な景色に驚く間もなくいきなり決闘に巻き込まれたり、あたふたするうち凄腕のガンマンと勘違いされたり、光則の夏休みはすごい。
衝撃のノンストップギャグアクションコメディロマンスウエスタン!


この作品、著者の長篇デビュー作とのこと。
元吉本興業の台本作家だったからであろうか、新喜劇を思わせるようなギャグも随所に見られ、なかなか楽しい作品であった。
だが、主人公の笠置光則の親父・笠置詠の過去のことが思わせぶりに語られているのに(詠はエスパーで、光則にもその体質が受け継がれているっぽい設定なのだが)、詠の若い頃のエピソードの一つも披露されること無く物語が終わってしまったのは残念。
その辺も盛り込んでれば、より面白い作品にできただろうに。

ヒロインの紅葉ちゃんは可愛くてとてもよろしい。脚が綺麗な美少女というのがいいねえ。
だいたい、脚をフューチャーする小説なんかめったに無いからねえ。
軽くツンデレなところも評価の高いところだ。“軽く”というのがけっこう重要なのだ。
田中哲弥という作家は信用できる!(笑)
(2010.10.29読了)

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テーマ : ライトノベル
ジャンル : 本・雑誌

ヴァン・ダイン 『誘拐殺人事件』

ヴァン・ダイン著 井上勇訳 『誘拐殺人事件』(創元推理文庫/1961年刊)【THE KIDNAP MURDER CASE:1936】 を読む。
誘拐殺人事件
旧家の道楽息子が誘拐され、現場には50,00ドルの身代金を請求した紙が残されていた。
現場を検証したファイロ・ヴァンスが言った “彼はもう死んでいるかもしれない”
夫のあとを追って行方不明となる被害者の夫人、奇妙な毛筆のしるしがついた脅迫状。
すべてが偽りの謎の中から、ただひとつの真実の謎を発見したヴァンスは、みずから死地に飛び込んで、犯人を押さえようと決心する。


一般的に、ファイロ・ヴァンス物語全12作のうち、重要なのは最初の6作で、後半の6作は凡作であるということを、以前何かの本で読んだことがある。
『誘拐殺人事件』は第10作目。
・・・「なるほど」と思う内容であった。

一通り登場人物が出揃ったところで、犯人の見当がついてしまう。
そして物語の中盤くらいの、香水のくだりの部分で、もうその考えから離れられない。
結局予想通りに事件解決。
ミステリーでは、「意外な犯人」というのが醍醐味の一つであると思うが、犯人だと予想される人物がやっぱり犯人だったというのも違う意味で「意外」ではある。

今作品でのヴァンスは香水や宝石についてちょっと語ったくらいで、深い知識を披露する機会がなかった。
ヴァンスは日本に滞在していたことがある模様。柔術を会得していることを示唆している。
(2010.10.22読了)

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

佐藤友哉 『デンデラ』

佐藤友哉著 『デンデラ』(新潮社/2009年刊) を読む。
デンデラ
50人の老婆が、奇妙なコミュニティを形成する姥捨て山「デンデラ」。
ある者は自分を捨てた「村」を恨み、ある者は生き永らえたことを喜び、ある者は穏やかな死を願う。
様々な感情が渦巻く隠れ里は、一匹の巨大羆の襲来により、修羅場と化した――


著者の作品を読むのは初めて。かなり面白かった。
地の文が“ですます調”なのが、この作品を民話っぽい雰囲気にしていて良い。

『村』に住む70歳を迎えた老人は誰でも、年明け早々に一人ずつ『お山参り』をする決まりになっていて、山の中腹付近にある『お参り場』で死ぬまで祈り続けることによって、極楽浄土に行けるとされている。
主人公の斎藤カユは極楽浄土に行きたかったので、『デンデラ』に保護された時、物凄く憤慨する。
このカユという人、自分と意見の合わない人に対してすぐ「恥知らず!」などとのたまう心狭きババアで、なんだか哀れな人物だ。

『お山参り』で死なず、山を挟んで『村』と反対側の土地に『デンデラ』を作って暮らしている老女達だが、創始者の三ツ屋メイ(100歳!)は、自分達を棄てた『村』を恨んでおり、破壊するために『デンデラ』を作ったのだという。
それに対して、ただ穏やかに暮らしていきたいと思っている人たちもいて、『デンデラ』は必ずしも一枚岩ではない。
まあ50人もの人間がいるので、意見の違いも当然あるわけで、この“襲撃派”と“穏健派”の主導権争いが読みどころの一つになっている。

“穏健派”に属している石塚ホノというババさまがいるのだが、この人がホント、周りにいてほしくないタイプの人なのよね。
その他にも、どちらの派閥にも属さずに3人くらいで固まってコソコソしてる連中がいたり、主導権争いの中で日和る奴がいたり、いろいろと人間のイヤな部分を描きだしてくれている。

クマと戦ったり、“疫病”さわぎがあったり、山場がふんだんに用意されてて、けっこう厚い本なのだが読み飽きることのない作品であった。
(2010.10.19読了)

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小林信彦 『つむじ曲りの世界地図』

小林信彦著 『つむじ曲りの世界地図』(角川文庫/1979年刊) を読む。
つむじ曲りの世界地図
ガイドブックと絵葉書を抱えて自室にこもること数日。するとあなたはたちまちその土地の通に。
このド・セルビイ方式、“旅に出ずして旅をする法”を長年実践してきた著者が、ある日突然世界漫遊の旅に出た。
出発前の大騒動、機内と旅先で持ち上がる珍事の数々。ブロードウェイではミュージカルと映画三昧。ウィーンで『第三の男』を回想、リヒテンシュタインではギャビン・ライアルを。香港にてパックツアーの考察。
該博な知識と旺盛な批評精神を縦横にふるった、ユーモア旅行記。


初出はミステリマガジン1974年1月号~75年2月号とのこと。
旅行についてのあれこれとした話や、著者が香港やアメリカへ行った時の話などがざらっと語られている。
前半戦、ガイドブックについての考察や、自分や他人の旅先でのエピソードなどは、とても軽妙に書かれているのだが、ブロードウェイで観たミュージカルやコメディ・ショー、映画について語る段になると、とたんに熱を帯びてくるのがよい。

あと、『演劇と映画の日々』というエッセイも併録されていて、1974~75年頃のアメリカ映画や、ブロードウェイで観た芝居のことを語っている。
著者が語る映画や舞台についての批評や薀蓄は、いつ読んでも興味深く、とてもタメになる。
(2010.10.18読了)

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ジャンル : 本・雑誌

山中恒 『ボインでごめんなすって』

山中恒著 『ボインでごめんなすって』(秋元文庫/1974年刊) を読む。
ボインでごめんなすって
「オヒケエナスッテ、オヒケエナスッテ・・・・歌ニモタカキ次郎長ノ五代メ・・・・」
仁義をきって南一中二年C組にあらわれた、ボインの親分こと、山本栄子。
そして子分は、大マサ・大原政之と小マサ・小牧和政。
その前に立ちふさがったのが、親衛隊を率いるクラスの女王クロカツこと黒田勝子。
さて、どんな話になることやら・・・


まずタイトルがバカバカしくて楽しい。
そして最初に登場人物の紹介があるのだが、〔山本栄子・・・天下の大親分、清水次郎長の五代目をなのる、人よんでボインの親分。二年C組に現われて以来、ウハウハの大活躍をする〕

ウハウハて。
その他にも、今読むとものすごく表現の古い言葉が随所に出てきて、意外と面白い。
物語はドタバタと楽しい学生生活を送っている、ただそれだけ(と言うと身もフタも無いけど)のお話。
“ボインの親分”て語感がとてもイイと思った。
(2010.10.15読了)

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ジャンル : 本・雑誌

田中啓文 『陰陽師九郎判官』

田中啓文著 『陰陽師九郎判官』(コバルト文庫/2003年刊) を読む。
陰陽師九郎判官
時は平安末期。木曾義仲が勢力を拡大する中、源氏の棟梁・頼朝がついに挙兵。
奥州にいた美貌の軍師・九郎義経も、鎌倉へ駆けつける。
しかし兄頼朝は、九郎に冷たい態度をとる。
失意の九郎の前に現われたのが、馬李阿(マリア)と名乗る、金髪碧眼の異国の美女。
「九郎さま、都におのぼりあそばせ」馬李阿はそうささやきかける。
そして九郎は、都で自分の中に眠る力を知ることに!


うわはは。たいして面白くなかった。
コバルト文庫だから自己規制してるのか、あるいは編集者のチェックが厳しかったのか、著者の代名詞たる「意味の無いエログロ描写」が無いではないか!
コバルト文庫の主な読者層がどういう人たちなのかは知らないけども、気ぃ遣いすぎじゃないかい?
グロい描写は「意味のある」程度にとどまってるし、エロい描写は皆無じゃんか。
ま、エロ描写は特に求めてはいないので無くてもかまわないのだが、著者の持ち味である(とオレは思っている)、気持ちの悪い擬音をしつこく繰り返す技が出てないのが残念であった。
(2010.10.13読了)

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テーマ : ファンタジー・ホラー
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瀬戸内寂聴/田辺聖子 『小説一途 ふたりの「源氏物語」』

瀬戸内寂聴/田辺聖子著 『小説一途 ふたりの「源氏物語」』(角川学芸出版/2010年刊) を読む。
小説一途
「書く」ことに命をかけた――
少女時代に出会った「源氏物語」に魅了され、書くことを運命づけられた二人。
「源氏」をひも解きつつ、物語ること、生きることについて思う存分語り合う。


二人の対談と、各々のエッセイで構成された本書。
対談では、「円地文子伝説」が面白い。円地文子というひとはお嬢様育ちで、一生涯めしを炊いたことがないし、自分で茶を入れたこともないのだそうな。本当の「お嬢様」って生活のステージがわれわれとは違いすぎて愉快だ。
源氏物語の登場人物の人物評を読むと、いろんな性格のひとが登場しているのが分かる。そういう所も源氏物語が長年に渡って読まれている所以なのだろう。

エッセイでは両者とも朧月夜について書いている文章があるが、この朧月夜というひとは、押しに弱い、頼まれると断りきれない女性のようだ。源氏と関係していることを知りながらも朱雀帝は朧月夜を寵愛する。そして源氏のことをネタにして朧月夜を泣かせたりするそうなのだが、S心を男に抱かせる朧月夜はさぞかしイイ女なんだろうなあ。オレは言葉責めするのがわりと好きです(笑)

源氏物語は第二帖の途中で挫折しているが、大和和紀『あさきゆめみし』は全部読んだ。
(2010.10.6読了)

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H・P・ラヴクラフト 『ラヴクラフト全集2』

H・P・ラヴクラフト著 『ラヴクラフト全集2』(創元推理文庫/1976年刊) を読む。
ラヴクラフト全集2
太古の昔、全宇宙を支配していたという邪悪な神々は絶えてしまったわけではない。再びこの世を掌中に収める時がくるのを今なお待ち受けているのだ・・・
宇宙的恐怖に満ちた暗黒世界への鍵ともいうべき『クトゥルフの呼び声』、冥界の旋律にとらえられた老音楽家の怪異を描いた『エーリッヒ・ツァンの音楽』、魔神たちの秘密を知った青年を襲う恐るべき出来事を描いた長篇『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』の3篇を収録。


『クトゥルフの呼び声』
1926年の作品。
この作品から、クトゥルフ神話体系が構築されていくことになる由。
ラヴクラフト作品を読むのは今回初めてなのだが、頭ん中で絵や映像がイメージしやすいような描写をする作家ですな。
「宇宙」という言葉が出てくるだけで、わけもなくワクワクしてしまうよね。

『エーリッヒ・ツァンの音楽』
1921年の作品。
音楽による恐怖を描いた短篇。
街の雰囲気とか、主人公が間借りする建物の雰囲気とかがよい。
そしてヴィオルという楽器が想像力をかきたてる。
どんな音がするんでしょうね。

『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』
1927~28年の作品。
ラヴクラフトには珍しい長篇作品とのこと。といっても分量的には中篇というべき。
黒魔術のことを書いた話。
舞台となっているロードアイランド州プロヴィデンスはラヴクラフトの地元であるが、ニューイングランド地域っていうのは、こういう小説にイメージあいますなあ。
独立戦争前後のニューイングランドの様子も雰囲気たっぷりに描かれていて良い。
黒魔術を使うジョゼフ・カーウィンも気持ち悪く描かれているし、本書に収録の作品の中では一番おもしろかった。
(2010.10.5読了)

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テーマ : ホラー
ジャンル : 本・雑誌

清水義範 『お金物語』

清水義範著 『お金物語』(講談社文庫/1994年刊) を読む。
お金物語
金(かね)を発明したときから、人類のさまざまな不幸せは始まった―― 
ひとの儲けを皮算用する「他人の懐」や相続をめぐるドタバタを描く「被相続人」ほか恋愛、結婚、形見分けとお金が生み出すペーソスを明るく笑いのめす12篇。


お金をテーマにした短篇集。ストレートな小説あり、エッセイ風小説あり、寓話スタイルあり、まあいつものようにいろいろなスタイルで楽しませてくれている。
初出の時期がバブル期だったのだろう、『貧乏な彼』の内容は当時を思い出させる。オレも実際、この物語の登場人物のように、社会人1年目よりも学生の頃のほうが金まわりがよかった。
『他人の懐』という話はサラリーマンSF。こういう毒にも薬にもならない話は大好きだ。
『被相続人』のようなドタバタ小説も面白い。物語を楽しみながら相続に関する知識も得られた。
『愛と希望』のような、哀しい話は苦手だ。

お金って、無いよりは有るほうが絶対幸せだよねえ。
オレは “世の中金で概ね解決できる” “金で買えない物はほとんど無い” 党です。
「金があり過ぎるってのも不幸なものだよ」とか言う身分に、なれるものならなってみたい。
(2010.9.28読了)

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ジャンル : 本・雑誌

2010年9月購入文庫本

9/7(火)
清水義範 『ビビンパ』(講談社文庫)
ミステリー文学資料館 『甦る推理雑誌5「密室」傑作選』(光文社文庫)


計2冊

9月は読了7冊 購入2冊で
未読本は差し引き5冊の減。
この調子で未読本を減らしていきたい。

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ジャンル : 本・雑誌

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筒涸屋

Author:筒涸屋
札幌市出身・在住
戌年 射手座 B型 
右投右打 右四つ
好きな言葉:小春日和
2008.3.6開設

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