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2010年4月読了本

〔文庫本〕7冊
桜坂洋 『スラムオンライン』(ハヤカワ文庫)
エラリー・クイーン 『ドラゴンの歯』(創元推理文庫)
清水義範 『似ッ非イ教室』(講談社文庫)
小林信彦 『小説世界のロビンソン』(新潮文庫)
有川浩 『塩の街』(電撃文庫)
ヴァン・ダイン 『カナリヤ殺人事件』(創元推理文庫)
半村良 『都市の仮面』


〔図書館本〕2冊
鎌田東二 『神と仏の出逢う国』(角川選書)
木村紀子 『原始日本語のおもかげ』(平凡社新書)



図書館本は、実はもう1冊『シルフ警視と宇宙の謎』を読んでいたのだが、30ページくらいで挫折してしまった。
どうしても入り込めなかったのだよねえ。
読みきれなかった本というのは近年珍しい。
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テーマ : 本読みの記録
ジャンル : 本・雑誌

木村紀子 『原始日本語のおもかげ』

木村紀子著 『原始日本語のおもかげ』(平凡社新書/2009年刊) を読む。
原始日本語のおもかげ
茸がどうして「~タケ」なのか?
次の飲み屋に向かう時、かえるのはなぜ「カシ」なのか?
身近な言葉の来歴を探っていくと、文字以前、列島上にまだ声として響いていたころからの言葉と文化の姿が浮かび上がる。


「キノコ」という言葉は、文献に現れるようになったのが室町時代と、比較的新しい日本語らしい。「タケ」とか「クサヒラ」というのが古来からの呼び名であったとのこと。
「カユ」は、現代では米を煮たものに限って使われているが、本来は湯に入れて煮たもの全般を指したらしい。例えば芋粥は、ナガイモを薄切りにして、甘葛の煎じ汁でさっと煮た料理で、米は入ってない。
「クツ」というのは、まだ日本に文字が導入される以前からあった語であるので、明治以降流入した各種「シューズ」のことも皆「クツ」だとされたのだろうというくだりは興味深い考察だった。
(2010.4.25読了)

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テーマ : 図書館本
ジャンル : 本・雑誌

半村良 『都市の仮面』

半村良著 『都市の仮面』(角川文庫/1979年刊) を読む。
都市の仮面
事務機を扱う中小企業のセールスマン駒井は、味気ない毎日から抜け出たいと願っていた。
そんな時、思わぬ幸運が舞い込んだ。ただ優雅に暮らし、遊ぶことだけを条件に、一流商社から引き抜かれたのだ。
都心に豪華マンションを与えられた駒井は、とびきりの美女から奇妙な研修を受けたあと、流行のファッションに身を包み、毎夜遊び歩いていた。
だが、享楽の果てに彼を待っていたものは・・・・
何げない日常生活にひそむ恐怖を描く短篇集。全6篇収録。


『都市の仮面』
社会を支配する、指導的階級の裏社会によって人生を狂わされる話。
半村師匠はこの手の、闇社会モノの作品を多く発表しているが、たいへん面白い。
主人公は美女二人をあてがわられて、さんざんイイコトしたあげく、路上生活者へ転落させられる。
だが、意外と絶望感がない終わり方をしてるのがいい感じだ。

『静かなる市民』
これも支配者階級の陰謀を垣間見てしまった一市民の話。
正義にかられて告発しようとするも、逆に追い込まれてしまう。
正義は必ずしも勝たないという話は、非常にリアルだよね。

『生命取立人』
男女が性交した時、快感をより多く与えた側が、与えられた側から残存年齢値(=寿命)を吸い取る・・・
という設定の医学的SF。
“交接は命のやりとりだったのである”という一文に、妙に迫力を感じた。


表紙カバーの絵は杉本一文画伯。
冷静な顔をしたピエロがとても不気味。
(2010.4.23読了)

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テーマ : SF小説
ジャンル : 本・雑誌

ヴァン・ダイン 『カナリヤ殺人事件』

ヴァン・ダイン著 井上勇訳 『カナリヤ殺人事件』(創元推理文庫/1959年刊)【THE CANARY MURDERCASE:1927】 を読む。
カナリヤ殺人事件
ブロードウェイの名花〈カナリヤ〉が、密室状態の室内で絞殺死体となって発見された!
しかも、4人いる容疑者にはそれぞれアリバイがあったが、どれにも欠陥があり、これという決め手に欠けていた。
ファイロ・ヴァンスは容疑者を一堂に会し、犯人を指摘しようとする。
ヴァンスの唱える心理的探偵法は、いかなる成果を上げるのか?


本作はヴァン・ダインの第2作。
前作で世のミステリファンを震撼させたファイロ・ヴァンスがまたまた活躍!
・・・ということではあるが、
正直イマイチだった。

ハイライトとなる場面は、容疑者を集めてポーカー勝負をして、それぞれの性格を読み、真犯人を見極めるところであるのだが、ちょっと強引な感じがした。
この手法は、クリスティの『ひらいたトランプ』のほうが、読んで納得できる。

密室トリックなどは、今読むと当然古典的なものではあるが、なかなか面白いものであった。
ヴァンスの“知識ひけらかし”も思ったより少なく、全体的には読みやすかったかな。
(2010.4.22読了)

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

有川浩 『塩の街』

有川浩著 『塩の街 wish on my precious』(電撃文庫/2004年刊) を読む。
塩の街
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を呑み込み、社会を崩壊させようとしていた。
その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。静かに暮らす二人の前を、さまざまな人が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく。それを見送りながら、二人の中で何かが変わり始めていた。
そして―― 「世界とか、救ってみたいと思わない?」 そそのかすように囁く男が、二人に運命を連れてくる・・・


塩害という設定が面白い。
で、一応宇宙から飛来した塩生物が、地球の生物総塩化を目論んでいるという雰囲気なのだが、きっちりした説明はないまま物語は終わる。
なぜならこの小説は、宇宙生物との戦争が主題ではなく恋愛物語なので、そこらへんの所はどうでもよいのだ(笑)
はっきりさせないほうが余韻が出るので、面白く読めた。
エピソードとしては第1章が、ベタなラブストーリーではあるが良かった。


この本、2006年の秋頃買った本なのだが、今年になって角川文庫で出てましたな。短篇も収録の完全版ですな。角川文庫版も買わなきゃならんのだろうなあ・・・
(2010.4.17読了)

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鎌田東二 『神と仏の出逢う国』

鎌田東二著 『神と仏の出逢う国』(角川選書/2009年刊) を読む。
神と仏の出逢う国
神道はユーラシア大陸の東の果てで自然発生的に生まれ、外来思想や外来文化の影響を受けながら歴史的に形成され、洗練されてきた日本列島民の信仰と生活の作法・流儀で、祈りと祭りの信仰体系・生活体系だ。
6世紀に仏教が伝来すると、神と仏は寄り添い、日本独自の神仏観をかたちづくってきた。
日本文化の底流を成す神仏習合の歴史を見直し、社会不安に満ちている現代で、平和に向かって何ができるのか、その可能性を問う。


神道では、ひとが「こりゃすごい」と感じたものは何でも神として崇める。
自然物でも自然現象でも珍しいものでも人間でも。
そういった意味では、神仏習合というのはごく自然な流れだということが理解できる。
お釈迦様とか、すごいもんね。

古代~中世~維新期~現代と、時代に沿っての説明は解りやすかった。
やはり激動の時代になると宗教というのは活発になるよね。
著者は、明治政府によって分断された神道と仏教は、これから新・神仏習合(あるいは融合)の流れになっていくだろうと述べている。実際そういう動きもあるよね。(この記事参照)
ということは、今って激動の時代なのだなあ。

この本は著者の講義録をまとめたもので、総論的な内容であるので、各論を掘り下げた内容のものも読んでみたい。
(2010.4.16読了)

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テーマ : 読書
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小林信彦 『小説世界のロビンソン』

小林信彦著 『小説世界のロビンソン』(新潮文庫/1992年刊) を読む。
小説世界のロビンソン
いま、なぜ小説なのか――?
映像・音楽などさまざまなメディアの進化をつぶさに観察してきた著者が、小説との出逢いから説き起こし、その壮大な世界への旅を語る。
「少年探偵団」から「瘋癲老人日記」にいたるまで、半世紀になんなんとする読書体験は広大無辺。
幾多の名書・奇書を題材に、<小説のおもしろさ>を追い求めた足跡を熱く綴る自伝的読書案内。


著者の子供の頃からの読書体験を紹介しつつ、小説とは何か?を説き明かす本書。
いろいろ為になることが書いてあり、充実の内容だった。
この本を読んでみて、自分の小説に対する考えが小林氏にけっこう似通っていることがわかった。

特に興味深かったのは、「吾輩は猫である」と「瘋癲老人日記」についての評論。
ユーモリストとしての漱石文学の解説は面白かった。
谷崎潤一郎は読んだことがないのだが、ちょっと挑戦したくなった。

あと、本書に紹介されている小説で絶対読もうと思ったのは、
白井喬二 『富士に立つ影』
H・フィールディング 『ジョウゼフ・アンドルーズ』 『トム・ジョウンズ』
(2010.4.12読了)

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テーマ : 読んだ本
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清水義範 『似ッ非イ教室』

清水義範著 『似ッ非イ教室』(講談社文庫/1997年刊) を読む。
似ッ非イ教室
英語には何故、単数と複数があるのか。
美容院に行く男は前もって洗髪すべきか否か。
日常生活にはびこる素朴な疑問やいじましい矛盾について、名物コラムや辛口批評のスタイルをパスティーシュして綴ったエッセイまがいの異色短篇集。
28の作品に練りあげられた嘘と真実の駆引きが巻き起こす笑いの大洪水。


さまざまな傾向のエッセイの体裁をとった小説集。
いかにもホントっぽい感じの話があったり、完全にネタだとわかる話があったりバラエティに富んでいる。
何回か見たことのある、丸谷才一氏の文体模写もあった。
出だしは普通に始まって、だんだんホラ話になっていくタイプの話が面白かった。
最初っからネタだなと分かるものは、オチが弱い気がした。
身辺の腹の立つことを語っていたのに、パラレルワールドネタで終わる『けしからん』、雑誌の登場作家近況欄に載せる話題が無くて困っているという『近況』といった話が楽しかった。
(2010.4.9読了)

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テーマ : 読んだ本
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エラリー・クイーン 『ドラゴンの歯』

エラリー・クイーン著 宇野利泰訳 『ドラゴンの歯』(創元推理文庫/1965年刊)【THE DRAGON'S TEETH:1939】 を読む。
ドラゴンの歯
エラリー・クイーンはボー・ランメルという青年と一緒に私立探偵社を経営することとなった。
ある日、そこへ億万長者が現れ、将来、事件を依頼するからと言って、多額の契約金を払っていったが、その数日後、依頼人は愛用の豪華ヨットの上で謎の死をとげてしまった・・・・
巨万の富を相続する二人の娘をめぐって巻き起こる怪事件に乗り出したクイーンの活躍!


けっこう長い作品なのだが、半分以上、ボー・ランメル青年とケリー・ショーン嬢の恋の行方に話が割かれていた印象を受ける。まあ、ちょいちょい事件は起こるのであるが。
犯人探しについては、わりとオーソドックスなので解りやすいのであるが、事件の背景について、解決篇の時に初めて提示される部分もあったりして、“国名シリーズ”のようにはすべてのデータが読者に提示されていないのが残念なところだ。

この作品は1939年の発表なのであるが、「終夜営業のドラッグストア」という文があった。
こうした何気ない文を読んだだけでも、当時の日米の国力の差というのを痛感してしまう。
(2010.4.7読了)

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テーマ : 推理小説・ミステリー
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桜坂洋 『スラムオンライン』

桜坂洋著 『スラムオンライン』(ハヤカワ文庫/2005年刊) を読む。
スラムオンライン
Aボタンをクリック。ぼくはテツオになる――
現実への違和感を抱えた大学1年の坂上悦郎は、オンライン対戦格闘ゲーム<バーサス・タウン>のカラテ使い・テツオとして、最強の格闘家を目指している。
大学で知り合った薙原布美子との仲は進展せず、無敵と噂される辻斬りジャックの探索に明け暮れる日々。
リアルとバーチャルの狭間で揺れる悦郎は、ついに最強の敵・ジャックと対峙するが・・・・


ゲーマー大学生の、リアルライフとバーチャルライフを描く青春小説。
現実の日常生活の話と、オンラインゲームをしている話が交互に章立てされているので、読みやすかった。
オレは格闘ゲームはしないので、レバーやボタンの入力操作の描写はちょっとわかり辛かったが。
日常生活の話では、悦郎と布美子の、つき合うちょい前の感じがほどよくイライラさせて好い。


薙原布美子の人物造形は、オレにはドハマリのキャラであった。

布美子が上目遣いにぼくを睨みつける。
   気の強い女子が大好きなオレは、これだけでも好い。
少年向けアニメに出てくるヒロイン系の声。
   これはオプションだね。絶対アニメ声でなくちゃならないということはない。
笑うと、八重歯が見えた。   
   これは重要。かなりポイント高し。
   あと、笑顔がすごくいいという描写もあり、これもくるよね。
「はじめてあった日は、このブラウスじゃなかったよ」
   こんなこと言われたら、オレなら100%勘違いします(笑)
ぼくのシャツを左手でつまんで、布美子がついてくる。
   オレはこのような状況の時は、顔は無表情だが、内心ではニマニマしている。

あと、ショートヘアであったり、「~だぞ」語を使ったり、メガネをかけたりかけなかったり、桜坂氏、かなり心得てるな~。
ただ、「キミ」と呼ばれるのだけはちょっと嫌かな。「キミ」と言われるよりは苗字呼び捨ての方がよい。


ところで、この本、著者のサイン入りだった。
印刷日前日の日付け入りなので、おそらく出版記念イベントでのものだと思うのだが。
こういうのってちょっと複雑な気分になるよね。この本をブックオフで105円で購入したオレとしては。
それはそれとして、桜坂氏はオレと同い年ということもあり、活躍を願う作家の一人である。
(2010.4.4読了)

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筒涸屋

Author:筒涸屋
札幌市出身・在住
戌年 射手座 B型 
右投右打 右四つ
好きな言葉:小春日和
2008.3.6開設

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