2009年8月読了本

2009.08.31(19:01)

8月に読み終えた本。
7月に比べると少ないが、そこそこ読んだのではなかろうか。

〔文庫本〕 4冊
山本一力 『蒼龍』(文春文庫)
コナン・ドイル 『勇将ジェラールの回想』(創元推理文庫)
山本一力 『大川わたり』(祥伝社文庫)
星新一 『ほら男爵 現代の冒険』(新潮文庫)


〔図書館本〕 5冊
山田正紀 『神君幻法帖』(徳間書店)
國安輪 『二軍監督』(講談社)
大友浩 『噺家ライバル物語』(ソフトバンククリエイティブ)
ニール・ドグラース・タイソン 『ブラックホールで死んでみる』(早川書房)
朝倉かすみ 『エンジョイしなけりゃ意味ないね』(幻冬舎)
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星新一 『ほら男爵 現代の冒険』

2009.08.30(22:36)

星新一著 『ほら男爵 現代の冒険』(新潮文庫/1973年刊) を読む。
ほら男爵 現代の冒険
“ほら男爵”の異名を先祖に持つシュテルン・フォン・ミュンヒハウゼン男爵は育ちの良い32歳の独身男性。
祖先の執念のせいか、旅に出ると必ず奇妙な事件が待ち受けている。
愛すべきわが男爵の前に出現するのは、人魚、宇宙人、ドラキュラ伯、ミイラ男、etc.
シニカルでユーモア溢れる傑作冒険記。


基本ユーモア溢れる作品であるが、けっこう風刺が効いていた。
楽しかったのは「海へ!」「地下旅行」の二つかな。どちらもドタバタな展開で、話を広げるだけ広げて終わる内容で、オレ好みであった。

この作品集は、一篇の分量がショートショートよりも長めなのであるが、先入観というのは恐ろしいもので、いつもの星新一作品に比べて間延びしたように感じてしまう。よく読むとそんなことはないのであるが。
(2009.8.28読了)

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朝倉かすみ 『エンジョイしなけりゃ意味ないね』

2009.08.28(19:29)

朝倉かすみ著 『エンジョイしなけりゃ意味ないね』(幻冬舎/2008年刊) を読む。
エンジョイしなけりゃ意味ないね
会社ってコントみたいだ、と思う。そして、ショー・マスト・ゴー・オン!辞めるまで舞台から降りることはできない。
ふかくうなずき、笑い、ほろっと泣ける――注目の作家の痛快OL小説。12篇収録の連作短篇集。


けっこうこういう人いそうだなあ・・・と思わせるOLがたくさん登場。
『まだ好きじゃない』他に出てくるアッコさんという人物は、オレが以前の職場で一緒だった人を連想させた。

一番気に入った作品は『久保田さん失踪事件』。ミステリアスな感じが良い。

最終話『六年後、またはYeah!』で、各話の主人公たちが噂話として登場するのは面白かった。あの人ああなったんだ、とか分かる趣向がよいと思う。

こういう、現代風俗を扱う物語は、すぐに風化してしまいがちなので、あまり年数を置かずに読んでおきたいところだ。
(2009.8.25読了)

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山本一力 『大川わたり』

2009.08.27(19:25)

山本一力著 『大川わたり』(祥伝社文庫/2005年刊) を読む。
大川わたり
「二十両をけえし終わるまでは、大川を渡るんじゃねえ。一歩でも渡ったら、始末する」
博徒の親分との命がけの約束。大工の銀次は、永代橋の前で動けなくなった・・・
博打にはまり、仲間の家庭まで潰した銀次は懊悩しながらも、剣法者の勧めで、日本橋の老舗呉服屋の手代として新たな人生を歩む。
しかし、渡れぬ川を越えなければならない出来事が!


博打でカタにはめられて20両もの借金を背負った大工の銀次。
借金を返そうとする銀次に、周りの人間達が(博徒の親分でさえも)、応援しようと思うってことは、この銀次氏、人として何か魅力的なところがあるのだろうねえ。オレには伝わらなかったけども。

銀次が大工から呉服屋の手代へ商売替えしてからの展開は、じっくり読めてなかなか味わい深かった。住込み女中のおやすとの恋愛模様は読んでいて心暖まった。

クライマックスからは、銀次の存在が薄くなってしまったことが惜しい。
で、最後に感じたことは、「人間は良いことをしながら悪いこともする」ということ。
この作品は、池波正太郎の世界観を山本流に描いたものである。
(2009.8.25読了)

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ニール・ドグラース・タイソン 『ブラックホールで死んでみる』

2009.08.25(19:00)

ニール・ドグラース・タイソン著 吉田三知世訳 『ブラックホールで死んでみる タイソン博士の説き語り宇宙論』(早川書房/2008年刊)【DEATH BY BLACK HOLE and Other Cosmic Quandaries :2007】 を読む。
ブラックホールで死んでみる
ビッグバン直後の極小の世界から、ブラックホール、ダークマターといった巨大スケールの世界まで、コペルニクス的転回の時代から21世紀まで、天文学・宇宙論は広いトピックを同時に扱い、精密なデータに基づいた議論のなされる科学領域であるが、同時に限りないイマジネーションを掻きたてる学問でもある。
ニューヨークの名物宇宙物理学者が奥深い宇宙を軽やかに語りつくす科学エッセイ集。


宇宙についてのエッセイ集。著者のタイソン博士はわりとマスコミに露出してる人のようで、随所にアメリカンジョークをちりばめ、一般ウケを狙ったエッセイのようだ。
だが、このアメリカンジョークというやつ、日本人にはどうも・・・
笑いのセンスというものの違いということでしょうなあ。
ブラックホールについての話はタイソン博士に限らず、いろんな人が書いたものを読んでいるが、未だにはっきりとしたイメージをもてない。
だれかオレに、はっきりとしたイメージを描けるような内容の文章を書いてほしい。

タイソン博士は2000年に「存命中の最もセクシーな宇宙物理学者」として選ばれたのだとのこと。
本書に著者近影が載ってた。
著者近影
確かにセクシーな人物のようだ。
学者というよりは、マジシャンとか、ショウビジネスの人っぽい。
(2009.8.22読了)

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大友浩 『噺家ライバル物語』

2009.08.21(19:52)

大友浩著 『噺家ライバル物語』(ソフトバンククリエイティブ/2008年刊) を読む。
噺家ライバル物語
あいつがいるから俺が光る。
志ん生vs 文楽、談志vs 志ん朝、昭和の名人から志ん朝までのライバルを通して噺家達の芸と芸とのせめぎ合いを物語る逸話を満載!


オレは古典落語も好きだが、新作落語もかなり好きなので、三遊亭円丈の話がとても興味深かった。
新作落語を演るために三遊亭円生(古典の名人)に入門したというのは並の覚悟ではないと思う。とぼけた顔してるわりに肝が据わっているんだね。

今度東京に行く機会があったら寄席に行こうと思ってるのだが、東京に行く用事がまったく無い。
寄席に行く為だけに東京に行けるような身分でもないので、なんか用事ができないかなあと思っている。
と言っても、行く用事ができるとしても、親戚の不幸ぐらいしか無いのだろうなあ。
(2009.8.20読了)

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國安輪 『二軍監督』

2009.08.20(19:32)

國安輪著 『二軍監督』(講談社/2008年刊) を読む。
二軍監督
巨人に入団、メジャー目指してアメリカへ。日本人初の1Aの監督に。ホークス、マリーンズの二軍監督として城島、川崎、今江、成瀬らを育てた九州男児の破天荒で面白すぎる野球人生!

古賀英彦(ハイディ古賀)の波乱万丈の野球人生。
いやほんと面白い!痛快な人ですなあ、こういう人が存在していたというのがすごい。
アメリカでのエピソードがめちゃ面白い。野球にはもちろん真面目に取り組んでいるが、遊びにも同じように真剣に(?)取り組んでいて、非常に楽しい。
プレーヤーを引退してからもアメリカと日本を行ったり来たりして、全然落ち着きがない生活ぶり。
通訳したりスカウトしたりアメリカで監督したり日本でコーチしたり監督したり。
人生を謳歌しているのが分かり、読んでるこちらも前向きになれる。
(2009.8.18読了)

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江別神社

2009.08.19(19:19)

明治18年熊本県より移住した屯田兵の守護神として加藤清正公をお祀りしたのが始まり。
明治24年出雲大社より大國主大神を泰載、明治28年現在の萩ケ岡に遷座。
だがここらへんのいきさつ、先日読んだ『近代開拓村と神社』によると、いろいろな説があるみたい。
大正6年6月30日付で村社。大正15年5月12日郷社。



第一鳥居。ちょっと写真暗いね。
鳥居1


第二鳥居。天気は悪くなかったのだが、やっぱ暗いね。
鳥居2


祭神が書かれている石碑。
祭神碑



立派な社殿がどんと建っていた。中をのぞいたら神輿が置いてあった。
拝殿


境内はわりと広い。お祭りの時は盛り上がるのだろうなあ。
境内


狛犬たち。けっこう年季入っている。
狛犬1 狛犬2


「皇太子殿下行啓記念樹」碑。明治44年8月。
桜100本、松80本、杉50本が植樹されたとのこと。
皇太子植樹碑


「和光の池」碑。
いわれは分からず。
和光の池碑


萩ヶ岡遺跡の立て札。縄文時代の遺跡があったらしい。
萩ヶ岡遺跡


江別神社
江別市萩ケ岡1-1
祭 神 天照大神
     大國主大神
     加藤清正公
例祭日 9月9日

コナン・ドイル 『勇将ジェラールの回想』

2009.08.18(19:47)

コナン・ドイル著 上野景福訳 『勇将ジェラールの回想』(創元推理文庫/1971年刊)【THE EXPLOITS OF BRIGADIER GERARD:1896】 を読む。
勇将ジェラールの回想
ナポレオン軍の軽騎兵第10旅団きっての名剣士ジェラールが語る数々の武勇談。
皇帝には忠誠無類、剣には強く女には弱い男一匹。
まさに「三銃士」のダルタニアンの再来を思わせる明朗闊達な快男子獅子奮迅の大活躍。
西洋騎士道の本流を描く痛快無類の歴史小説。


ジェラール准将という人は、コナン・ドイルの創造した他のキャラクター(ホームズ、チャレンジャー教授)に比べると、普通の人だ。
といっても、彼らのような性格破綻者に比べてなだけで、例えば職場の同僚としていてほしいかと問われると、いてほしくはない(笑)
回想録という形式をとっているので、ジェラール氏の一人称小説なのであるが、まあ自慢するね、この人。
ナポレオンへの忠誠の度合いとか、剣のうまさとか、度胸のよさとか、モテ度とか、誰も検証できないと思って言う言う(笑)
謙遜しまくりの武士道に比べ、自慢しまくりの騎士道というのは、日本人にはやはりちょっと鼻についてしまうね。
(2009.8.12読了)

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世界陸上ベルリン大会

2009.08.17(23:59)

今回の織田裕二、意識してテンション低めな感じだよね。
でも初日に比べると2日目は声がひっくり返ったのが何回かあった。
結局いつも通りのテンションになるのだろうか。

つきさっぷ郷土資料館

2009.08.16(15:04)

門

外観

外観2

つきさっぷ郷土資料館の建物は、昭和16年に建てられた日本軍の、北部軍司令官官邸。
レンガ造りのなかなか重厚な建物。

「つきさっぷ」の名は、明治4(1871)年に開拓使が命名。漢字は「月寒」と書く。
昭和19(1944)年、字名改正により読み方が「つきさむ」となる。



館内は、1号展示室(農耕具)、2号展示室(軍関係)、3号展示室(古文書)、4号展示室(民具)にコーナー分けされている。


開拓
1号展示室。開拓時代からの農耕器具などが所狭しと並ぶ。


軍隊
2号展示室。吊るされてるプロペラは、陸軍甲式4型戦闘機のプロペラ。木製だ。
展示内容は他に勲章、軍服、歩兵銃から弁当箱、千人針、寄書き入り国旗など、さまざまな戦争グッズが。明治~昭和の各時代のものが一緒に展示されている。
軍隊2
月寒というのは軍隊の街で、明治29(1896)年に歩・砲・工兵の野戦独立大隊が置かれた。その後明治32(1899)年、歩兵第25連隊となる。アンパン道路建設に従事したのが第25連隊。



4号展示室。明治~昭和の生活品を展示。
民具 民具2

民具4 民具3

オレが最近とても欲しいと思っている火鉢。持って帰りたかった。
火鉢



外には石碑が。
石碑


木  リーフ

つきさっぷ郷土資料館
札幌市豊平区月寒東2条2丁目3-9

山田正紀 『神君幻法帖』

2009.08.15(11:11)

山田正紀著 『神君幻法帖』(徳間書店/2009年刊) を詠む。
神君幻法帖
徳川家に磐石の安泰をもたらすため、捨石となれ――
神君・家康公の御魂を日光東照社へ遷宮するにあたり、山王一族・摩多羅一族の“幻法者”七人対七人があい争そう。
奇想天外、絢爛豪華。異様な体術を駆使して繰り広げられる集団戦。


表紙イラストをひと目見るだけで分かるように、山田風太郎の「忍法帖」シリーズへのオマージュ作品。
『甲賀忍法帖』をベースにしており、棟梁同士が恋に落ちるなど、なぞらえている部分が多い。女性の“幻者”がすべてものすごく美女なのも、ちゃんと踏襲されていて嬉しい。
文体模写もぬかりなし。いかにも風太郎的な言い廻しをしている。
だが、ふたつの“幻法者”一族を闘わせる理由付けがちょっと苦しいか。あまりにも意味が無さすぎるというのもどうかと思う。『甲賀忍法帖』でも一応もっともらしい(と思える)理由付けがなされていたぞ。
“幻法者”の術が脳科学に頼りすぎな点も気になった。生化学的な術を使う人物も出してほしかった。もっとも、術については風太郎のアイデアを超えろというのがそもそも無理かもしれないけど。

物語の内容うんぬんより、装画が佐伯俊男氏であることだけでも十分満足なのである。
できればエロい絵にしてほしかったけどね。
(2009.8.6読了)

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山本一力 『蒼龍』

2009.08.14(19:46)

山本一力著 『蒼龍』(文春文庫/2005年刊) を読む。
蒼龍
途方もない借金を背負う若夫婦が、貧しい暮らしの中で追いかける大きな夢――
オール讀物新人賞の表題作含む全5篇。
武家社会の心意気、商人の気概。誠を尽くせば身分の差を越えて人は分かりあえる。生きる力、明日への希望を与えてくれる感動の作品集。


『のぼりうなぎ』
指物師・弥助が、ひょんなことから呉服屋近江屋の手代に。
弥助の仕事ぶりを見込んだ近江屋の主人が、店改革の為にヘッドハンティングしたのだ。
番頭、手代連中の陰湿ないじめ。オレなら確実に心が折れるなあ。
孤立に耐え、真摯に仕事に向かう弥助に、小僧たちや女中頭が心を開き始めたところでこの物語は終わる。
この後どうなっていくのか、続きを読んでみたいと思う一篇。

『節分かれ』
江戸は深川の、酒問屋の当主の代替りを描いた作品。
取引先への信頼や、商売上の工夫の仕方など、商人魂を江戸情緒とともに。
灘の下り酒の流通経路がよく分かったり、居酒屋の情景描写がよかったり、充実の一篇。

『菜の花かんざし』
武家の価値観と町家の価値観の相違を鮮やかに描き出している。
こういう、地味ながらも味わい深い作品って・・・・ちょっと苦手(笑)

『長い串』
著者の出身地・土佐藩の物語。
歴史ある土地出身の人はうらやましいと、歴史の浅い土地に住むオレは心底思う。

『蒼龍』
深川の大工の一人称で話が進む。
借金を背負いながらも楽天的に生活する江戸っ子がうらやましい。あやかりたい。
(2009.8.2読了)

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田中啓文 『UMAハンター馬子 完全版2』

2009.08.13(19:08)

田中啓文著 『UMAハンター馬子 完全版2』(ハヤカワ文庫/2005年刊) を読む。
UMAハンター馬子2
雪男、グロブスター、チュパカブラ、クラーケン――UMA(未知生物)を追う蘇我家馬子と、弟子イルカの旅は続いた。イルカは、馬子がUMAに寄せる痛切なまでの共感の情に気づいていく。
いっぽう、世界の終わり<ヨミカヘリ>の刻が迫るなか、山野千太郎のUMA探索も熾烈さを極めていた。朗々と響き渡る“おんびき祭文”とともに、世界の命運を懸けた最後の闘いが始まる・・・


第2巻は第4話の後半~第8話で完結。
また行く先々で、まぐわったり野グソしたりと、やりたい放題の馬子。
野グソするのがなんと、馬子の正体が明かされる伏線だったとは(笑) どんな伏線の張り方をする作家なのだろうか。
最終話で巨大化したヤマタノオロチと闘うのだが、お互いの体が変化して、巨大男根対巨大女陰の戦闘に(笑) 著者“らしさ”が見られて嬉しかった。
でもこれが世界の命運を懸けた闘いというのがとてもマヌケだ。
(2009.7.31読了)

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田中啓文 『UMAハンター馬子 完全版1』

2009.08.12(19:21)

田中啓文著 『UMAハンター馬子 完全版1』(ハヤカワ文庫/2005年刊) を読む。
UMAハンター馬子1
どケチでど派手、傲慢かつ淫乱な“大阪のおばはん”蘇我家馬子。
伝統芸能“おんびき祭文”の語り部たる彼女と、弟子のイルカの営業先にはなぜかUMA(未知生物)と不老不死伝説、そして謎の男・山野千太郎の影がつきまとう。
ネッシー、ツチノコ、雪男――驚異の民俗学的知識と珍推理でUMAの正体をあばいていく馬子とイルカの活躍!


本巻には第1話から第4話の前半までを収録。
主人公たる蘇我家馬子がすごい。見た目は40歳代で服装は“一分の隙もない完璧な大阪のおばはん”。口は悪いし態度も悪い。さらにすごいのが性欲。第1話では二人を喰っちゃうし、第2話と第4話ではレズッちゃうしと、かなりエゲツない。そして野グソする描写が多い。こんなにウンコ垂れる主人公も珍しい(笑) ってか普通ありえない。

UMAに関する知識を手っ取り早く得るにはオススメな本。
細かいところまでデータを紹介するところに著者のこだわりを感じる。
ストーリーに重点を置きすぎた為であろうか、ダジャレ落ちのキレが悪いのが少し残念。
(2009.7.30読了)

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遠藤由紀子 『近代開拓村と神社』

2009.08.11(19:26)

遠藤由紀子著 『近代開拓村と神社 旧会津藩士及び屯田兵の帰属意識の変遷』(御茶の水書房/2008年刊) を読む。
近代開拓村と神社
近代開拓村において、「入植者」の帰属意識はどのように変遷していったのか。
心の拠り所であった神社はその媒体となったのか。
近代開拓村における近代国家形成期の終焉を、神社の創立由縁の類型化から位置づける。


平時には開墾、有事には兵役につくという屯田兵について、神社を通して研究するという本書。神社好きには刺激的な研究テーマだ。
各屯田兵村に鎮座した神社を、創立のきっかけから現在に至るまでの変遷をたどっていて、とても勉強になった。
一口に屯田兵村と言っても、維新直後の屯田兵は旧会津藩士など東北地方出身者ばかりで、西南戦争以後は九州・中国地方出身者が多くなったりと、北海道開拓がいかに明治の歴史に直結しているかということが解り興味深かった。

本書では、屯田兵村37村のうち、24兵村の調査・研究が紹介されているが、残りの兵村についての調査・研究も完成させてほしい。
また、屯田兵として以外の方法で入植してきた開拓民と、その地域の神社の研究にも期待したい。
今後も遠藤博士の研究から目が離せない。
(2009.7.30読了)

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ジョナサン・D・モレノ 『操作される脳』

2009.08.10(10:48)

ジョナサン・D・モレノ著 久保田競監訳 西尾香苗訳 『〔マインド・ウォーズ〕 操作される脳』(アスキー・メディアワークス/2008年刊)【MIND WARS BRAIN RESEARCH and NATIONAL DEFENSE:2006,2008】 を読む。
操作される脳
先端脳科学を使えば、
①相手の思考を読み取る ②思考だけで物を動かす ③記憶をすべて完全に消す
④恐怖・怒り・眠気を感じなくする ⑤外気に合わせて体温を変動させ冬眠する
⑥炭水化物型代謝を脂肪分離型代謝に切り替えダイエットする 
⑦自己治癒力を高め、傷を急激に治す ⑧他人をロボットのように自在に操る
――といったことが実現する!?
米国防総省国防高等研究計画局(DARPA)が研究する、人の脳を電気的に、化学的に、物理的に操作して人類に革新をもたらすテクノロジー。


本書ではDARPAという組織の研究計画についていろいろ書かれているが、計画のほとんどが直接的、間接的に脳に関わっているという。
研究開発中のものの中で、音響兵器が紹介されていたが、これはナチスも研究していたというのを何かの本で読んだことがある。
ナチスのは、大勢をやっつける兵器としての研究だったかと思うが、今開発中のものは、群集の中の一人だけを狙い撃ちすることも可能だそうだ。だから例えば、人質をとったテロリストなんかに攻撃できるとのこと。

頭皮上に電極を置いて弱電流を頭皮に流したり、磁気コイルを頭上にかざして磁気パルスを大脳皮質に送ると、認識技能の増強が見られるのだそうだ。
効果が脳に届くのはもちろん嬉しいことだが、これ、穴がふさがってしまった毛根にも効くということはないだろうか?ってゆうか、もし効くことがあるとすればぜひやりたい!(笑)

外国の学者の論文というのは読むのがとても疲れる。
結論というか、主張の方向が結局どっちなのかよく解らんのだよね。
(2009.7.28読了)

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高橋安幸 『伝説のプロ野球選手に会いに行く』

2009.08.09(12:56)

高橋安幸著 『伝説のプロ野球選手に会いに行く』(白夜書房/2008年刊) を読む。
伝説のプロ野球選手に会いに行く
現役時代を知らないライターが“伝説”に会いに行く超インタヴュー!
10人の野球人が熱く語る。
苅田久徳/千葉茂/金田正一/杉下茂/中西太/吉田義男/西本幸雄/小鶴誠/稲尾和久/関根潤三


いやあ~、ジジィになっても野球人は熱いぜ!
全員例外なく、野球理論を語る時は真剣そのもの。
中西氏と稲尾氏のインタビューを読んで、当時の西鉄野球を観てみたいと本気で思った。
金田氏の「(通算勝利数)400に挑戦しようと、野球冒険をしようとするピッチャーが何人出てくるか」
稲尾氏の「(シーズン42勝の)自分の記録はね、後輩たちの目標のためにあるもんだ、と思ってる」
という言葉に、今のピッチャーへの叱咤激励を感じる。
今の野球を見てると、先発投手の記録はどの部門も破るのは難しいとは思うが、本気で目指すピッチャーが出てきてほしいね。
バッティングの話では、千葉氏の右打ちの極意や中西氏の“エンジン理論”=股間がしっかりしていれば打球を遠くへ飛ばせる――が印象に残った。
(2009.7.26読了)

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梶尾真治 『未来のおもいで』

2009.08.08(13:33)

梶尾真治著 『未来のおもいで』(光文社文庫/2004年刊) を読む。
未来のおもいで
熊本県・白鳥山。洞の中へ雨宿りに入った滝水浩一の前に現われた美女・沙穂流。
ほんの束の間だけの心ときめく出会い、頭から離れないおもかげ。
滝水は、彼女が置き忘れた手帖を手がかりに、彼女の家を訪ねてゆく。
そこで彼女と自分が異なる時代を生きていることを知るのだった――


カジシン大得意の、時空越え恋愛小説。
この作品では2006年の男性と2033年の女性が、山中で時空を越えて出会い、恋に落ちる。
まあ、登山の最中に偶然出逢った男女がお互い惹かれあうのはかまわないが、女性がすっげー美女なのはかなり腹立たしい(笑)

他作品にちょこちょこ登場している、著者自身がモチーフのSF作家・加塩氏が、今作では出るたび酔っ払っていた。
アブナイ人と思われてしまうので人前ではSF話はあまりしないというくだりはリアルだなあ。
オレも同じだもんなあ。
(2009.7.25読了)

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飛浩隆 『象られた力』

2009.08.07(19:21)

飛浩隆著 『象られた力』(ハヤカワ文庫/2004年刊) を読む。
象られた力
惑星<百合洋>が謎の消失を遂げてから1年、近傍の<シジック>に住むイコノグラファー、クドウ圓は、百合洋の言語体系に秘められた“見えない図形”の解明を依頼される。
だがそれは、世界認識を介した恐るべき災厄の先触れにすぎなかった・・・・
異星社会を舞台に“かたち”と“ちから”の相克を描いた表題作含む中篇全4篇収録。


『デュオ』
ある人物の手記の形をとって描かれた、シャム双子の天才ピアニストをめぐる音楽SF。
シャム双子がほんとは三つ子だったというのと、その一人が“テレパシーフィールド”の中で生き続けているという設定が面白い。
この作品、作品自体にトリックが仕掛けられているミステリーでもあるのでぜひ一読を。

『呪界のほとり』
宇宙を感じられる作品。
こういうのを読むと、SFっていいなと再認識できる。

『夜と泥の』
地球化(テラフォーミング)した惑星を国家や民族にリースするというリットン&ステインズビー協会という設定がいい。
内容的には哲学的ストーリーで、オレにはちょっと難しい。

『象られた力』
“図形”というものだけでここまで話を広げる著者の脳の構造に感心(笑)
描いてることを頭の中でイメージしやすく、著者の文章はオレにとってはとても読みやすい。
苔のステーキとか、菌類の温かいサラダというのは気味が悪かったが。
(2009.7.23読了)

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野村正樹 『鉄道地図の謎から歴史を読む方法』

2009.08.06(20:30)

野村正樹著 『鉄道地図の謎から歴史を読む方法』(KAWADE夢新書/2008年刊) を読む。
鉄道地図の謎から歴史を読む方法
明治以降、鉄道は日本をどう変えたのか――
日本の鉄道はどんな施設のある場所を結んで敷かれていったか?
高度経済成長期の新線建設ラッシュが招いた“不幸な結末”とは?
列島に延びる路線の広がりや消滅、列車の変遷を追うことで、明治以降、日本が歩んできた歴史を浮き彫りにする。


「鉄道の路線図」を見れば「日本の近現代史」がわかる――というのが本書のテーマ。
ま、大風呂敷広げてるわりには「日本の近現代史」についてわかる範囲は狭い(笑)
近現代史好きな人には、歴史研究や雑学への一助に、テッチャンには知識の補充に・・・という感じだろうか。
オレは、プロ野球の南海ホークスの名称が戦中・戦後の一時期「近畿日本」「近畿グレートリング」だった理由が解ったのが収穫。
すなわち、1944年に「関西急行鉄道」が「南海鉄道」その他と合併して「近畿日本鉄道」になり、そして戦後南海が分離したとのこと。
 
以下のことはテッチャンには常識なのだろうか。
新幹線の運賃は、それぞれの並行在来線の距離で計算されているという。例として、東海道新幹線の距離は約515kmだが、運賃計算は在来線の552,6kmを基準にしているとのこと。どのくらい運賃に差が出てるのか知らないけど、こういうインチキは是正してほしいよね。
これについて著者は「まあ、そうした些細なことは“お目こぼし”してあげるのが“鉄道を愛する大人の品格”だろう」と述べているが、オレはとくに鉄道を愛している大人じゃないので腹たつぞ。
(2009.7.21読了)

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2009年7月購入文庫本

2009.08.06(12:57)

7/21(火)
横溝正史 『呪いの塔』(角川文庫)
清水義範 『世界衣裳盛衰史』(角川文庫)


計2冊



7月は人生のバカンス中でほとんど引きこもっていました。。。


2009年7月読了本

2009.08.05(23:06)

7月に読み終えた本。7月はかなり読んだ。

〔文庫本〕9冊
田中啓文 『水霊 ミズチ』(角川ホラー文庫)
山田風太郎 『忍法関ヶ原 山田風太郎忍法帖14』(講談社文庫)
ミステリー文学資料館 『幻の探偵雑誌10「新青年」傑作選』(光文社文庫)
ミステリー文学資料館 『甦る推理雑誌8「エロティック・ミステリー」傑作選』(光文社文庫)
高橋克彦 『天狗殺し』(集英社文庫)
飛浩隆 『象られた力』(ハヤカワ文庫)
梶尾真治 『未来のおもいで』(光文社文庫)
田中啓文 『UMAハンター馬子 完全版1』(ハヤカワ文庫)
田中啓文 『UMAハンター馬子 完全版2』(ハヤカワ文庫)


〔図書館本〕10冊!
真藤順丈 『庵堂三兄弟の聖職』(角川書店)
早坂隆 『世界の反米ジョーク集』(中公新書ラクレ)
桂三若 『ニッポン落語むちゃ修行』(寿郎社)
ジョン・ウインダム 『海竜めざめる』(ハヤカワ文庫)
秋庭俊 『新説 東京地下要塞』(講談社+α文庫)
クライヴ・バーカー 『ラスト・ショウ』(集英社文庫)
野村正樹 『鉄道地図の謎から歴史を読む方法』(KAWADE夢新書)
高橋安幸 『伝説のプロ野球選手に会いに行く』(白夜書房)
ジョナサン・D・モレノ 『操作される脳』(アスキー・メディアワークス)
遠藤由紀子 『近代開拓村と神社』(御茶の水書房)


普段の月に比べて異常に多いですが・・・
まあ、ものすごく読書する時間があったという訳で。
学術論文を2冊読んだのが我ながらすごい。

直りました

2009.08.05(21:51)

修理に出していたパソコンですが、昨日直ってきました。
修理に持ってった時、店の人に「1ヶ月くらいかかります」と言われたのでしょんぼりしたのですが、意外に早く戻ってきました。
修理中にけっこう多く本を読んだので、しばらくの間毎日更新できそうです。

パソコン故障中

2009.08.01(21:53)

7/22からパソコン故障中のため、更新ができてません(今回の記事はネットカフェからお届けしてます)。
復活はおそらく8月下旬くらいになってしまうかと。
それでは復活の日までごきげんよう。

2009年08月

  1. 2009年8月読了本(08/31)
  2. 星新一 『ほら男爵 現代の冒険』(08/30)
  3. 朝倉かすみ 『エンジョイしなけりゃ意味ないね』(08/28)
  4. 山本一力 『大川わたり』(08/27)
  5. ニール・ドグラース・タイソン 『ブラックホールで死んでみる』(08/25)
  6. 大友浩 『噺家ライバル物語』(08/21)
  7. 國安輪 『二軍監督』(08/20)
  8. 江別神社(08/19)
  9. コナン・ドイル 『勇将ジェラールの回想』(08/18)
  10. 世界陸上ベルリン大会(08/17)
  11. つきさっぷ郷土資料館(08/16)
  12. 山田正紀 『神君幻法帖』(08/15)
  13. 山本一力 『蒼龍』(08/14)
  14. 田中啓文 『UMAハンター馬子 完全版2』(08/13)
  15. 田中啓文 『UMAハンター馬子 完全版1』(08/12)
  16. 遠藤由紀子 『近代開拓村と神社』(08/11)
  17. ジョナサン・D・モレノ 『操作される脳』(08/10)
  18. 高橋安幸 『伝説のプロ野球選手に会いに行く』(08/09)
  19. 梶尾真治 『未来のおもいで』(08/08)
  20. 飛浩隆 『象られた力』(08/07)
  21. 野村正樹 『鉄道地図の謎から歴史を読む方法』(08/06)
  22. 2009年7月購入文庫本(08/06)
  23. 2009年7月読了本(08/05)
  24. 直りました(08/05)
  25. パソコン故障中(08/01)