江戸川乱歩 『虫 江戸川乱歩推理文庫6』

江戸川乱歩著 『虫 江戸川乱歩推理文庫⑥』(講談社文庫/1988年刊) を読む。
虫


乱歩中期の力作中・短編集。四篇収録。

『芋虫』
この作品を初めて読んだのは中学生の時。
当時はただ単に気持ち悪いだけの印象だったと記憶する。
その後、高校~大学にかけて何年かおきに再読したのだが、その頃はまあ、エロ的な部分に対して「すげえなあ」といった感じの感想だったのではなかろうか。
そして社会人になってから読んでみると、肉欲的なことに対する心情に「ありだな」と思ったり、夫の「ユルス」の書き置きに、何とも言えぬ気分になったり。
今回また読んでみて、乱歩作品はこういう傾向のものが一番力を発揮しているのではないかと思った次第。
乱歩が意図したことをどこまで汲み取って読めているが判らないが、人間の哀しさみたいなものを感じるようになった。

『押絵と旅する男』
幻想的な作品である。
SF作家が発表したのであればSF作品、純文学系の作家が発表したら純文学作品と認識されるんじゃないかな。
オレは頭の中でイメージしやすい文章を書いてくれる作家が好きなのだが、乱歩作品(特に短篇)は幻想小説でも非常にイメージしやすい。
こういう作品を読むと、やはり後世に名を残す作家だよねと納得する。

『虫』
主人公の、極度に内気で人の顔を見ると理由もなく涙がたまるという性格は、なんでも乱歩の性格の半面を忠実に伝えたものだそうで、世の中には色々な人間がいるんだなあと、本当に実感させられる。
前半部分でのこの描写が詳細なため、後半の死体と過ごす場面の描写が駆け足で終わってしまった印象が残った。
そういえば、主人公が恋する女性の描写に“鼻の下が極端に短くて”ってのがあったが、「蜘蛛男」の犯人もそういう女性を好んでいた。
結局、乱歩がそういう顔がタイプなんだよね。

『何者』
新聞に連載された本格推理小説。連載に先立って読者への挑戦状が掲載されたということで、乱歩の意気込みを感じる。
ストーリー展開も引き締まっているし、意外な犯人もよい。さすがは乱歩、エログロ風味も面白いが、知的遊戯作品も滅法面白い。
中学生の頃読んだ角川文庫版には、犯行現場の図面が載っていたのだが、この本では載っていなかった。なぜ?
(2008.5.28読了)
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ジャンル : 本・雑誌

エラリー・クイーン 『エジプト十字架の謎』

エラリー・クイーン著 井上勇訳 『エジプト十字架の謎』(創元推理文庫/1959年刊)【THE EGYPTIAN CROSS MYSTERY:1932】 を読む。
エジプト十字架の謎

T字型のエジプト十字架に、次々とはりつけられて首無し死体となって発見された小学校長、百万長者、冒険家、未知の男。
ついにさじを投げたと思われたエラリーの目が突如輝いた。近代のあらゆる快速交通機関を駆使して550マイルにおよぶスリル満点な犯人の追跡が行われる。
さて、読者と作者の激しい謎解き戦はどうなるか?


横溝正史作品でおなじみのトリック「顔のない死体」。
慣れているはずなのに、まんまとクイーンに(作者のね)ハメられた。
犯人を当てずっぽうで指摘することはできるけど、首を持ち去らねばならない理由とか、どうやって犯行に臨んだかのかということはさっぱり解らなかった。
作者が、読者の気をそらそうとしてるなあっていうのは読みながら感じるんだけどつい作品世界に入り込んでしまう。
で、わけがわからなくなっているところに「読者への挑戦状」
作者の思うツボにはめられたまま読まされていくオレって、ミステリ作家にとってはいい読者だよねえ。
(2008.5.24読了)
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江戸川乱歩 『魔術師 江戸川乱歩推理文庫10』

江戸川乱歩著 『魔術師 江戸川乱歩推理文庫⑩』(講談社文庫/1988年刊) を読む。
魔術師

厳しい警戒網をものともせず忍び込む不気味な殺人予告。
犯人探索に乗り出した明智小五郎も悪辣な罠に落ち、生命に危機に。
魔術師の心やさしい娘に助けられ一度は危地を脱したかに思えたが・・・新聞は一斉にこの名探偵の非業の死を報じた。
復讐の鬼と化した魔術師の、残虐無比な連続殺人が始まった。


前作「蜘蛛男」事件を解決した後、10日ほど休養していたときに起こった「魔術師」事件。
名探偵ともなると難しい事件を連続して扱わなくてはならなく、大変である。
しかも立て続けに2人の女性に恋愛感情を持つ。明智さん、「蜘蛛男」事件でかなりお疲れになったのだろうね。緊張の糸が切れて心に隙間ができたのだろうなあ(笑)
最初は犯人に負けたりしてるし。こういう姿を見せる明智さんにオレは好感持ったぞ。

そしていざ本格的に魔術師との対決が始まると、超人的な活躍を見せる明智さん。
確かに、犯行動機に説得力が薄いが、血湧き肉踊る冒険譚に仕上がっていて、乱歩の通俗長篇の中でもスマートな作品だった。
(2008.5.20読了)
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今野敏 『TOKAGE 特殊遊撃捜査隊』

今野敏著 『TOKAGE 特殊遊撃捜査隊』(朝日新聞社/2008年刊) を読む。
TOKAGE.jpg

身代金10億円---!
警視庁捜査一課特殊犯係の覆面捜査部隊「トカゲ」が、大手銀行の行員3名が誘拐される企業誘拐事件の犯人逮捕に挑む。
警察小説の第一人者による渾身の一作。


面白かった!
企業誘拐、被害者3人という、極度に緊張を強いられる状況での特殊犯捜査係の活躍。
まず高部係長がカッコ良い。冷静沈着・決断力のある物言いなど、山さんのごとき高部係長。部下から絶対的に信頼されている姿も山さん的でよろしい。
交渉の専門家である加賀美主任も良かった。誘拐犯との電話交渉の現場に詰めているこの人が出てくる場面の描写は臨場感があった。決して協力的とはいえない銀行の常務とのやり取りなどもなかなか。
そして「トカゲ」と呼ばれるバイクチームの涼子と上野。作品タイトルになってるわりには活躍度は低かった印象。若手捜査員の上野の印象も地味。
だが涼子はよかった。具体的な描写は無かったがかなりな美女と見た。“目鼻立ちがはっきりしており、肌のきめが細かい”くらいでは判断つきかねるが、“その抜群のプロポーションについ振り向いてしまう”との描写でオレは美女と判断したぞ。なぜなら普通、いくらプロポーションが良くても、ブサイクならすれ違った後にわざわざ振り向かない(笑)
それはさておき、報道協定下の新聞記者の取材活動もからめて(この湯浅記者も味のあるキャラクターだね)キリキリと引き締まった物語で読み応えがあった。
けっこう早めに犯人の見当がつくのであるが、誘拐捜査の警察の活動、バブル崩壊後の銀行の内実をえぐる内容等、かなり取材したんだろうなあと思わせる力作だ。
(2008.5.19読了)
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過去記事アップ

本ブログを開設する以前、師匠のブログに記事を載せてもらっていた。
最近、師匠と会う機会があって、その時に聞いたのだが、師匠の奥様にオレの記事が評判悪いらしい。
オレの記事が、師匠のそれとは文体や内容が著しく違うので、師匠のブログの雰囲気をぶち壊しにしているとのこと
ならばと、過去の記事を自分のブログに移設しようと・・・

思ったのだが、一気にはできないので、少しづつ移動させていくことにしようと思う。
師匠、その旨奥様にお伝えください。

テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

浅暮三文 『広告放浪記』

浅暮三文著 『広告放浪記』(ポプラ社/2008年刊) を読む。
広告放浪記

1981年、大阪。
弱小広告代理店の新人営業社員アサグレは、今日もサボって喫茶店やら映画館やら。
かっこわるくてせつなくて夢や希望に溢れない自伝的サラリーマン小説。


著者の作品を読むのは初めて。
馴染みの業界の話なのでよく解る。身につまされる。
環状線をぐるぐる回って時間を潰すエピソード。わかるなあ。オレも昔地下鉄を何往復もしたことを思い出す。夏場は大通公園で寝たりとか。
土曜出勤のエピソード。オレも昔勤めてた会社で土曜日の日直やったなあ。ほんと、ヒマなんだよね。
飛込み営業の悲哀。日報を埋めるための嘘の報告。全国どこの営業マンもやってることは同じなんだなあ。
広告業界が狭いっていうのも、どこの地域でも同じなんだね。オレ自身、他業種も経験してるからわかるけど、ほんと広告業って狭い業界なんだよね。
駆け出しのボンクラ野良犬営業マン・アサグレ君も今では立派な作家・浅暮氏。今だに野良犬のオレは来週も新規営業だぞ~
(2008.5.14読了)
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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

江戸川乱歩 『蜘蛛男 江戸川乱歩推理文庫8』

江戸川乱歩著 『蜘蛛男 江戸川乱歩推理文庫⑧』(講談社文庫/1987年刊) を読む。
蜘蛛男

美術商の事務員に応募した里見芳枝が失踪した。そのバラバラ死体は石膏像となり中学校へ送られた。
姉の絹枝は刺殺死体となって水族館の水槽に浮かんだ。
その残虐な手口から青ひげ、のちに蜘蛛男と呼ばれる犯人は、鼻と上唇の間が短い美人ばかりを次々と襲う。
極悪非道な蜘蛛男と、明智小五郎の対決やいかに!


この作品は「講談倶楽部」という大衆娯楽雑誌に連載されたとのこと。「新青年」などの探偵小説専門誌ではないので、ゴリゴリの推理劇ではない、冒険的な犯罪小説になっている。乱歩言うところの“通俗物”系列の作品ですな。
なので読者にはとっても優しい筆運び。犯人を示唆する文章がこれでもかと出てくる。
蜘蛛男と明智さんの直接対決の場面は、いずれも明智さんの圧勝といっていい感じで、ヒーローとしての明智小五郎を一般読者にも認知してもらう上で格好の作品となったのではないか。
それにしても蜘蛛男のこだわりはすごいね。“鼻が低く、鼻と唇のあいだが非常に狭い顔”が好みというのは、なんというマニアックさであろうか。
こういう人物を造型する江戸川乱歩という人はやはりタダ者ではないということを再々々々・・・・認識させられる。
(2008.5.13読了)
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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

中の島神社

中の島神社鳥居

以前はけっこう木が多くて、鬱蒼としたイメージがあったが、今は外側の木が切られていてスカスカな雰囲気。
全景

神木である2本のハルニレ(樹齢200年以上とのこと)は貫禄を見せていた。
ハルニレ

寂しげな本殿
中の島神社本殿


中の島神社
札幌市豊平区中の島2条3丁目
祭神 大国主命
    稲倉魂命
    水波能売命
    弁天宮命    

テーマ : その他
ジャンル : その他

大野裕之 『チャップリン暗殺』

大野裕之著 『チャップリン暗殺 5.15事件で誰よりも狙われた男』(メディアファクトリー/2007年刊) を読む。
チャップリン暗殺

戦前の日本をひときわ黒く塗りつぶした5.15事件(昭和7年)。
軍事クーデターを目指したこの事件には、世界的大スターであるチャップリンを暗殺して日米を開戦させることも目的に含まれていた!
全体主義がうごめく各国を旅行する喜劇王と、極東で暗殺計画を練る士官たちの動きを新資料で鮮やかに描く迫真のノンフィクション。


チャップリンが5.15事件の時に東京に滞在していたことは知っていたが、暗殺のターゲットになっていたことは知らなかった。大日本帝国軍人もいろんなコト考えるなあ。
チャップリンに日本人のマネージャーがいたことも初めて知った。
チャップリンが日本に着いてから、5.15事件が起こるまでの部分はスリリングで面白かった。
「独裁者」が製作された当時はまだヒトラーが英雄視されていた頃だったんだね。それを思うとチャップリンの偉大さがわかるなあ。
しかしチャップリンって、あんだけ危ないめに会ったのに、その後も何度も日本に来てるよね。図太いというか、懲りないオッサンだなあ(笑)
(2008.5.11読了)
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テーマ : ノンフィクション
ジャンル : 本・雑誌

清水義範 『パステル学園大乱戦』

清水義範著 『パステル学園大乱戦』(角川文庫/1992年刊) を読む。
パステル学園大乱戦

二重丸大助の通うパステル学園高校に、同い年のいとこの麻衣子が転校して来た。と思ったらすぐさま茶道部を創設。入部したのは大助を入れて男ばかり6人。
そんな折、平和だとおもっていた学園に番長グループと暴力団の黒い交際の噂。とうとう殺人事件まで起こってしまう。
愛するパステル学園を守るため、麻衣子と6人の戦士が立ち上がる!


オレの大好きなジャンルであるユーモア系学園SF。それに清水氏の軽妙な筆致で大変楽しく読ませてもらった。
物語の語り手である大助に、モロ感情移入して、茶道部員達それぞれの超能力に感心してみたり。登場する女子(教師やヤンキーも含めみんな美女なのもよい)にドキドキしてみたり。
隣のクラスのコとエッチ寸前までいって自ら逃げ出してしまう場面では「なんてもったいないことを!」と、そこだけ読者である自分の感想を述べてみたり。
この作品のように、異なる能力を持つエスパーによる団体戦って、それぞれの力を組み合わせて戦うのが面白い。組み合わせが見事にキマッたとき読者は満足感を覚えるのである。
(2008.5.9読了)
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テーマ : SF小説
ジャンル : 本・雑誌

江戸川乱歩 『黒蜥蜴 江戸川乱歩推理文庫16』

江戸川乱歩著 『黒蜥蜴 江戸川乱歩推理文庫⑯』(講談社文庫/1987年刊) を読む。
黒蜥蜴

男たちの喝采の中で、黒ずくめの衣装を取去り、輝くばかりに美しい肉体を見せる暗黒街の女王。
左腕の黒蜥蜴の入墨を蠢かせながら婉然と笑う美貌の女こそ、希代の宝石泥棒「黒トカゲ」なのだ。
女賊の魔手から宝石商令嬢を守ろうとする名探偵・明智小五郎。二人の闘いは、いつしか微妙な恋の香りを放ち始める・・・
併せて「石榴」を収録。


黒トカゲと明智さんの化かしあいは面白かった。
物語の展開がスピーディな分、乱歩独特の執拗な筆致が見られない気もするが、地底美術館の趣味の悪さ(笑)に乱歩らしさが出ている。
「人間椅子」のトリックを使用するファンサービスも嬉しいかぎり。
しかし、最後に黒トカゲを追いつめる際の、明智さんのホームズばりの芝居がかった趣向はちょっと鼻につきますな

「石榴」は発表当時の評判は芳しくなかったようだが、いい作品だと思う。
オレ自身が長篇より短篇が好きだというせいもあるが、ピリッとした短篇は読後感がよい。
解説で中島河太郎氏も触れているが、“従来のねちねちした描写からの脱皮を狙っ”た効果は、この作品世界においては十分でていて、いい雰囲気である。
(2008.5.7読了)
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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

エヴァ4プレミアム演出(4月後半)

最近パチンコするたびに写メを撮っている。ブログに書くネタが無いときに小出しにして行こうと思っている。
1~4
1~4連チャン

4月後半に見た新規のプレミアム演出
4/19 ステップアップ予告左回転プレミアム マヤ「大好き」
    
4/20 ステップアップ予告左回転プレミアム 冬月「上出来だな」
    背景予告プレミアム 人類補完計画背景

4/25 シンクロリーチプレミアム カヲル


5.jpg
5連チャン「これが実力なのね」

テーマ : パチンコ
ジャンル : ギャンブル

東川篤哉 『もう誘拐なんてしない』

東川篤哉著 『もう誘拐なんてしない』(文藝春秋/2008年刊) を読む。
もう誘拐なんてしない

下関の大学生・翔太郎がひょんなことから知り合ったのは、門司を拠点とする暴力団花園組組長の娘・絵里香。
彼女が病気の妹の手術費を必要としていることを知り、狂言誘拐を提案したところ、絵里香は大はりきり。翔太郎の先輩を仲間に加え、狂言誘拐を実行することに。
そんなこととはつゆ知らない花園組の面々。身代金を要求する電話を受け、“組員から組長よりも慕われている”絵里香の姉、皐月が妹を救うべく立上がる。
一方ではニセ札事件もからんできて・・・
キュートな姉妹、トボけた翔太郎と甲本、個性あふれるヤクザたちが繰り広げるユーモア誘拐ミステリー。


著者の作品を読むのは初めて。
この脱力的なユーモアミステリーはかなり好きな感じ。
何より花園姉妹が美女という設定がよい。それをきちんと描写する作者はエラい。
この作品に登場する犯罪としては、狂言誘拐、ニセ札、殺人など、わりと盛り沢山であるが、あくまでもユーモラスな筆致に徹しているので殺伐感は皆無。
花園組の面々も、コメディリリーフとしていい働きを見せている。
下関~北九州が舞台のご当地小説で、風景描写が細部まで描かれているので、地図を見ながら読みたかった。
映画化しても楽しめそうだが・・・オレがイメージしたキャスティングには絶対ならないしなあ
(2008.5.1読了)
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横溝正史 『女が見ていた』

横溝正史著 『女が見ていた』(角川文庫/1975年刊) を読む。
女が見ていた

酔い痴れて夜の歓楽街をさまよい歩く啓介は、絶えず誰かの視線を感じていた。女だった。それも3人が入れ替わりながら執拗につけてくる。
外出中に妻が殺害され、しかも現場にはいつも啓介が持ち歩いている愛用のシガレットケースが。妻殺しの容疑者にされ愕然とする啓介。自分のアリバイを証明する謎の3人の女を必死に探索するが、その中の一人をやっと見つけた時、彼女は・・・


初出は新聞連載という異色作。そして探偵役は金田一さんでも由利先生でも、ましてや佐七親分でもない。
新聞連載作品ということで、話の展開が早く、横溝作品にしては乾いた文章である気がする。
なにより「あっはっは」「ああ、そう」といった、特有のセリフが無かった。
新聞連載でありながら本格推理物を描く手腕はさすがである。
サンマー・タイム、パンパン、リンタク、オフィス・ガールなど、当時の風俗用語が出てくるところ、今となっては味がある。こういう言葉って使われなくなってから10~20年くらい後だと、たんに古臭く感じるだけだが、50年以上経つと(この作品は1949年発表)もう歴史の領域に入ってくる。
(2008.5.1読了)
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筒涸屋

Author:筒涸屋
札幌市出身・在住
戌年 射手座 B型 
右投右打 右四つ
好きな言葉:小春日和
2008.3.6開設

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