齋藤孝 『日本人は、なぜ世界一押しが弱いのか?』

齋藤孝 著 日本人は、なぜ世界一押しが弱いのか? を読む。
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討論では外国人にコテンパンにされ、英語で道を訊かれればこちらが謝ってしまう。
そもそも体のつくりからして、背は低いし、消化能力や酒の弱さは世界的にも群を抜いている。
なぜ日本人はこうも弱いのか? それは我々日本人が元々、アフリカでの人類誕生以来、幾多の争いに負けつづけ、大陸から押し出されて現在の地にたどり着いた民族だからではないか。
ならば、まず自分たちの弱さを認めることだ。
弱さを逆手にとった画期的日本人論。


日本人というのは、大陸から押し出されてしまった人々の末裔であるという説は妙に納得してしまった。
ヘタレ気質が何万年も蓄積されて今の我々に受け継がれているのだと考えると、もうどうやっても押しの強い民族に変貌することは無いのであろうけど、不思議とそれがイヤであると思わないのは、やはり自分も日本人だからなのだろう。
外国との付き合いも、押してくるのを押し返そうとするのではなく、ひらりと身をかわしながら対応するのが良いのであろうと思った。
(2017.5.26読了)

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金谷展雄 『イギリスの不思議と謎』

金谷展雄 著 イギリスの不思議と謎(集英社新書/2012年刊) を読む。
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イギリスは一般に礼儀としきたりを重んじる保守的な国と思われている。
しかし実際は、今も昔も伝統を守りながら、どんどん新奇なものを受け入れる国である。
紳士を尊重する一方でフーリガンが存在したり、ミニスカート発祥の地であったり、茶樹がないのにアフタヌーンティーの習慣が根付くなど、さまざまな不思議を抱えているのだ。
本書では、多くの人を惹きつけるイギリスの謎を解き明かす!


タイトルから想像した内容とはちょっと違っていたのだが、まあ文章も読みやすいし概ね良かった。
方言についての解説は興味深く読んだ。
地域的な方言のみならず、“階級方言”まで現在においても普通に使用されているというのはなかなか面白い。
日本で武士言葉を日常生活で話すおっさんがいたら、笑ってしまってまともに会話する自信がないが、今でも階級社会であるイギリスでは普通なのだろう。

スコットランド、ウェールズ、北アイルランドと、イングランドとの複雑な関係性については、もっと詳しく知りたいと思った。
サッカーやラグビーの時以外は、一個のかたまりとしてイギリスを認識しがちだが、各々の地域の歴史的背景を深く知れば、イギリスへの理解度が増すことであろう。
(2017.4.7読了)

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松本滋 『全国 神社味詣』

松本滋 著 全国 神社味詣(丸善出版/2011年刊) を読む。
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神社巡りが楽しくなる、神社と食の深い関係を紹介したガイドブック!
飽食といわれる現代だらこそ、昔から日本に受け継がれる食を大切にする心と食と神様との悠久の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょう。


本書に紹介されている全国各地の神社は、歴史の重みを感じさせるところが多い。
道民として純粋に憧れるところだ。
本書に掲載の各地の味覚、取り扱っているものは、神社のお下がり、境内にある茶屋、そばにある飲食店と幅広く紹介している。
多いのは和菓子で、どれも行って食べてみたい。
主に西日本の神社が本当に歴史を感じさせて圧倒される。

全国のすべての神社に参拝するというのは到底不可能であるが、各国の一宮を参拝するというのはもしかして出来るかもしれないと思った。
(2017.3.15読了)

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小鷹信光 『アメリカ・ハードボイルド紀行』

小鷹信光 著 アメリカ・ハードボイルド紀行 マイ・ロスト・ハイウェイ(研究社/2011年刊) を読む。
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 「旅」と「ハードボイルド」と「コレクション」をモチーフとして、著者が50年にわたり全身で感じとってきた「アメリカ」。
探偵小説、フィルム・ノワール、西部劇など著者の十八番の素材を究めるばかりでなく、メンズ・マガジンのグラビア文化、〈ルート66〉が象徴する放浪の文化史、ポストカードやロードマップといったささやかな事物に滲み出るアメリカ的感性など、マニア向けのテーマも盛り込み、図版も豊富。


ミステリーについての記事は左程なくて、著者が体験した「アメリカ」についていろいろな角度から述べているおもしろ雑記。
若い頃は西部劇に凝っていたそうで、封切りの新聞広告を切り抜いて集めていたり、メンズマガジンの蔵書が何千冊にもなっていたりと、コレクターとしての自己紹介記事は面白かった。
ルート66を走破した記録も、TVドラマ「ルート66」のエピソードを紹介しながら記されていて非常に興味深く読んだ。
最高に面白かったのは、古絵葉書(1900~50年代くらい)を持参し、当時と現在とを見比べる旅。
著者は、自身が“メインストリートもの”と呼んでいる、その町の目抜き通りをあしらった絵葉書を中心に収集していて、その場所に訪れる趣味があったとのことで、これはさぞかし楽しいだろうと思う。
広く「アメリカ」に魅せられた著者が躍動している一冊。
(2016.11.26読了)

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斎藤宣彦 『マンガの遺伝子』

斎藤宣彦 著 マンガの遺伝子(講談社現代新書/2011年刊) を読む。

さらに深くマンガを楽しむ!
利き腕ではない手で描かれたマンガ描写とは?/アシスタント経験が作風を決める!?/太宰治『人間失格』が、今流行の「マンガ家マンガ」の源流?/『サイボーグ009』はなぜ9人?/野球マンガの魔球が料理マンガを生んだ?
名作、古典からギャグマンガ、マンガ家マンガまで、意外な系譜をあぶりだす入門書。


本書の特徴は、マンガについてのすべてを語ろうとせずに、著者が気になった事柄について掘り下げていくスタイルを取っているところであろうか。
『マンガの遺伝子』というタイトルは、つながり、受け継がれてゆくことを重視したとのこと。

太宰治『人間失格』は、現在の“マンガ家マンガ”の隆盛に密かにつながっているという論。
これは職業としてのマンガ家のスピリットの系譜を語ったもので、『漫画家残酷物語』『まんが道』『男の条件』『燃えよペン』『バクマン。』などが例示されていて、なかなか興味深かった。

スポーツマンガ(特に野球)から料理マンガへの変遷。
これは表現技法を語ったもので、『巨人の星』『アストロ球団』などにおける魔球などの過剰表現は、料理マンガに採り入れられているとする論。
こういうことは、取り立てて考えずに読んでいたので、なるほどなあと思った。
どちらのジャンルにも、荒唐無稽なものとリアルなものがあるが、どっちも面白いよねえ。

あと、少女マンガにおける「花」であるとか、「描線」についてなど、少々アカデミックなテーマにも触れられていて、なかなか充実した内容であった。
(2016.9.23読了)

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下田淳 『居酒屋の世界史』

下田淳 著 居酒屋の世界史(講談社現代新書/2011年刊) を読む。

皆さんは、居酒屋が単に酒を飲むところで、それ以上のものがあるのかと思われているだろう。
しかし、ドイツ農民戦争(16世紀)やフランス革命(18世紀)が居酒屋からはじまったといったら驚くであろう。
農民や革命家は居酒屋で計画を練り、民衆に呼びかけたりしたのだ。
居酒屋が売春宿であったことはすぐに想像できても、銀行や裁判所でもあった、といったらどうであろうか(第2話)。
「外科医」が治療する病院にもなった、といったら信じないであろう(第9話)。
ヒトラーが演説し、ナチスが成立したのも居酒屋であったことを知ったら、興味がわくであろう(第3話)。
居酒屋の「窓」から覗くと、ヨーロッパ史の生の現場とその特徴がみえてくるのである。
ーーー「はじめに」より


ヨーロッパの居酒屋は、12世紀前後に成立したらしい。
教会や修道院の醸造所から発展したり、女性が自宅で作ったビールを販売することから発展したとのこと。
その後16世紀前後に居酒屋は増加する。
理由は貨幣経済の著しい発達と、宗教改革によって教会で飲酒が不可能になったことによるらしい。
教会は地域住民のコミュニティセンターの役割を担っていたが、宗教改革を境に聖俗の“俗”の部分を分離したのだった。

中世ヨーロッパにおいての「居酒屋」は多くの役割を果たしていた。
宿泊機能があり、ギャンブル、性風俗の場でもあり、地域社会の社交の場であった。
時代が進むにつれて酒・料理以外が主目的の場所は分離して名称も細分化されていく。
カフェ、ホテル、カジノ、劇場、性風俗店など根っこは皆同じなのだ。
居酒屋の歴史もなかなか奥が深いのであった。
(2016.7.7読了)

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矢野隆 『兇』

矢野隆 著 (徳間書店/2011年刊) を読む。

幕末の京。
天誅と称する要人暗殺が、尊皇攘夷を叫ぶ若き武士たちによって行われていた。
剣の腕に覚えのある旗本の次男・水上守弥は、内偵のため江戸から派遣される。
守弥の前に立ち塞がるのは、「人斬り以蔵」と恐れられた土佐藩の岡田以蔵。
以蔵と死闘を繰り広げるなか、守弥は自分の内側に眠る「人斬り」の欲望に目覚めてしまう。
このまま、自分は以蔵と同じ獣に堕ちてしまうのか。出口を見つけられず恐れおののく守弥。
一方、以蔵は守弥の大切な人たちに襲いかかる・・・


帯の惹句に“スピード感MAXの剣戟場面は圧巻!”とあったのだが、いざ戦闘が始まると、わりと説明的な文章で正直スピード感は感じられなかった。
主人公が絶体絶命のピンチになると、目の前が紅に染まり、超高速の動きになる設定があるのだが、主人公目線での描写なので、敵の動きが緩慢になるからむしろスピード感は皆無になるのだよね。

岡田以蔵との闘いを通して、自己を理解していくという成長物語なのだが、ちょっと深みが足りないですな。
何というか文章が軽いので、そういった意味ではスピード感MAXで読んでしまえる。
ストーリーに不満があるわけでは無いのだが、ちょっとオレには合わなかったです。
(2016.6.7読了)

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古今亭志ん輔 『師匠は針 弟子は糸』

古今亭志ん輔 著 師匠は針 弟子は糸 (講談社/2011年刊)を読む。

「この人の弟子になる!」
高校生の決断はアッという間だった。
師匠志ん朝が逝ってはや10年、ひたむきに走る噺家稼業。
1年間の「ケータイ日記」併録。


師匠・志ん朝にまつわる話が思いの外少なかった。
なので、入門して修行時代の話もほとんど無し。
オレは落語家の修行中の思い出話がことのほか好きなので、ちょっと拍子抜け。
代わりに「ケータイ日記」がけっこう面白かったので許す。

日記を通して垣間見るに、古今亭志ん輔という落語家は根が真面目なのだなという印象。
そして常に心に屈託を持って生活しているようだ。
本人も日記中にほのめかしたりしてるが、頑なな性格で、周りには煙たく思ってる人もけっこういそう。
だが真摯に芸と向き合って精進しているのは読んでて伝わってくるし、途切れることなく仕事が入っている様子でもあるので噺家としての実力は相当なものであるのだろう。
オレは残念ながら、今までこの人の落語を聴いたことがないので自分の印象は語れないのであった。
(2016.4.8読了)

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ケイト・サマースケイル 『最初の刑事』

ケイト・サマースケイル 著 日暮雅通 訳 最初の刑事 ウィッチャー警部とロード・ヒル・ハウス殺人事件(早川書房/2011年刊)【THE SUSPICIONS OF MR. WHICHER or The Murder at Road Hill House:2008】 を読む。

1860年、ヴィクトリア朝時代の英国。
6月のある朝、のどかな村にたたずむ屋敷〈ロード・ヒル・ハウス〉の敷地で、当主サミュエル・ケントの3歳の息子が惨殺死体となって発見された。
殺された子どもは施錠された屋敷内にいたはずだった。
犯人は家族か、使用人か?
世間の注目のなか、捜査の任についたのはジョナサン・ウィッチャー警部。
1842年にスコットランド・ヤード刑事課が創設された際に最初に刑事になった8人のうちの一人で、ずば抜けた技量を持つ敏腕刑事である。
優れた推理力を働かせ、事件の謎に迫るウィッチャーだが、非協力的な遺族や、プライバシー神聖視の風潮、加熱する報道、さらには刑事への偏見もあいまって、事件は数奇な道すじをたどるーーー

ビクトリア朝英国を揺るがし、後に数々の探偵小説が生まれるもととなった幼児殺害事件の驚くべき真相とは。
当時の特異な世相をも、迫真の筆致で描きだす圧巻のノンフィクション!


本書のロード・ヒル・ハウス殺人事件というのは、英国においては切り裂きジャックに匹敵するくらい社会的に影響力を持つ事件だったようだ。
なるほど、事件のあらましを知ると、いかにも探偵小説で扱われるような環境である。
実際多くの作家が、この事件に触発されてミステリーを執筆したというから、皮肉な意味で英国ミステリーの隆盛に一役買った事件だったのだろう。

ウィッチャー警部の捜査方法は、関係者とひと通り話をして犯人の目星をつけ、証拠固めをしようというもの。
この事件についての捜査に限って言えばコロンボ式の捜査方法に近いと思った。
読んでてよく分からなかったのが、この家の娘を逮捕したウィッチャー警部が世間から物凄いバッシングを受けたくだり。
労働者階級の警察官が中流階級家庭を詮索するのが悪いみたいな感じに読めたのだが、オレの理解の仕方が悪いのかもしれない。
階級差によって生じる不都合を避けるため、ホームズはかなりいい身分の設定なのかなと思った。

結局は裁判で、証拠不十分として娘は釈放されるが、数年後自白する。
そのあと本書はケント家の内実をひもといていくのだが、ヴィクトリア朝英国の偽善社会があらわにされて興味深い。
すべての元凶はケント氏の不道徳によるもので、たまたま殺人事件が起きたから表に出ちゃったけど、とてもよくある話だろうねえ。
だいたい家庭教師として未婚女性が同じ家に住んでて、間違いが起きない方が難しい。
(2016.2.25読了)

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能町みね子 『ひとりごはんの背中』

能町みね子 著 ひとりごはんの背中(講談社/2012年刊) を読む。

コミック誌「モーニング」連載の人気コラムの書籍化。
シングルさんの部屋を訪ね、いつも作っているごはんをいただき勝手にくつろぐ厚顔ルポ。
21世紀のひとりぐらしの全貌がここに!


この本に登場する一人暮らしの人たちは、年齢も職業も種々雑多であるが、どの人も己の生活を楽しんで生きているようでなにより。
日ごろ料理し慣れているひとは、手早く何品も調理しつつ、簡単で恥ずかしいなどと謙遜している。
しかしこういう人は本書ではまれで、大多数の登場人物は、なんというかオリジナリティ溢れる一品物を作っていた。
料理はさておき、取材対象人物の仕事や趣味などの話が、それぞれとても面白かった。
他人の何気ない日常生活の話って、なぜこんなにも楽しいのか。
かなりユルいスタンスの企画本であったが、なかなか興味深い内容であった。
(2016.1.27読了)

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テーマ : 図書館で借りた本
ジャンル : 本・雑誌

     

竹村公太郎 『日本史の謎は「地形」で解ける【文明・文化篇】』

竹村公太郎 著 日本史の謎は「地形」で解ける【文明・文化篇】(PHP文庫/2014年刊) を読む。

日本全国の「地形」と「気象」を熟知する著者が、人文社会分野の専門家にはない独自の視点で日本の歴史・文明・文化の様々な謎を解き明かす。
ベストセラーとなった前作『日本史の謎は「地形」で解ける』と同様に、定説がひっくり返る知的興奮や、ミステリーの謎解きのような快感を同時に味わえる。
古代エジプトのピラミッド建設の謎に挑んだ「番外編」も必読。


日本の歴史の節目にあたる出来事を、地形や気象といった観点から眺めようという本書。
「なぜ日本は欧米列国の植民地にならなかったか」という問いに、当時の欧米の戦争形態である騎馬による陸戦隊が使えなかったことと、地震・水害による自然災害を上げている。
当時はまだナポレオンのような戦争の仕方だったから、日本は奴等に蹂躙されることがなかったのだねえ。
あと何十年かズレてて、第一次大戦の頃まで江戸時代だったら完全にやられていたかと思うと、明治維新のタイミングは絶妙だったのだと思う。
ところで、おれが学生の頃は「欧米列強」と習ったが、今は「欧米列国」と表記するようだ。

道民的には、石狩川をショートカットしたエピソードが熱かった。
開拓期の石狩平野は泥炭層という、水分を多く含んだ地層で、稲を育てようとしても駄目だったそうな。
泥炭層の水分を抜くには、地下水を低下させねばならず、そのためには石狩川の水位を下げるしかなかったとのこと。
蛇行している川を直線化し、水流を速くすると、川底が削られていくので水位が下がる。
水位が下がると、泥炭層の地下水は石狩川に吸い出されて、稲作が可能な地面になっていった。
どうしても米を食べたい我がご先祖様たちの努力によって、今ではとても美味しい道産米を毎日いただいております。
(2016.1.13読了)

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山田昌弘&麓直浩 『ダメ人間の日本史』

山田昌弘&麓直浩 著 ダメ人間の日本史(社会評論社/2010年刊) を読む。

「今に見てろよ…スゲーんだから俺は…そのうちビッグになってやる!」いますよね、こういうキモい奴、痛い奴…。
自己愛が肥大化した社会不適応ニート、誇大妄想引きこもり、対人恐怖症ヲタク…。
実は過去の偉人達も、近くにいるダメ人間と同じだったりして?
現代病理的なキーワード・概念で、日本史の偉人64人を再解釈。


昨年中に読んだ『ダメ人間の世界史』の姉妹篇。
収録人物は仁徳天皇~三島由紀夫までと、全時代を網羅する力作。
内容としては主にロリコン、シスコン、二次元愛好など、性的趣向への言及が多い。
まあ、それも「敢えて言えば」ぐらいのことなので、コレはキツイなという人物はいなかった。
どんな偉人といえども「HENTAI」的な趣味趣向を持っているということがわかると、その人物について軽く親近感を持ったり、奥行き感のある人物像を描けて、こういうエピソード集もなかなか良い。
(2016.1.4読了)

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長山靖生 『戦後SF事件史』

長山靖生 著 戦後SF事件史 日本的想像力の70年(河出ブックス/2012年刊) を読む。
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SF小説、マンガ、アニメ、特撮、異端•幻想文学、現代美術、アングラ演劇……
ファンダムの発展、専門誌・同人誌の盛衰、作家と編集者の戦い、しばしばファンを巻き込んだ論争と騒乱とお祭りーーー
そこにはSF的想像力/創造力を駆使しながら、同時代の諸ジャンルが互いに響き合うエネルギーの磁場があった!
敗戦から3・11後まで、戦後の様々な「想像力」運動の横のつながりや、その周辺で起きた事件など、作り手と読み手が織りなす人間ドラマを生き生きと描きながら、現代日本の可能性を問う。


戦後のSF界の流れを軸に、その他の文芸ジャンルなどの動向も紹介されていて、かなり立体的に時代時代を眺めることに成功している印象。
芸術や演劇については、ちょっと全共闘世代の活動に寄りすぎの感があり、あまり面白くなかったが。

SF大会の変遷がけっこう面白かった。
大会でのエピソードも、以前読んだことあるものも含めて楽しかった。
SF大会を範として漫画大会が開催され、それがコミケへと発展していったという歴史の流れがなかなか興味深かった。

70~80年代の、SFファン内部のいざこざも紹介されていたが、世代間によるSF感の相違によるものなんだろう。
漫画・アニメファンの間にも抗争が勃発したりして、時代的にサブカルチャーが認知・発展していった証しなのだと思う。

オタクについても語られていて、世に紹介され始めた頃と現在とでは、オタクの定義というか、イメージが変わってきてると思った。
世の中でささやかれ始めたころは、やっぱキツいイメージがあったよねえ。
オレの友人にも、普段は無口なのに、趣味的なことを語る時は途端に饒舌になるという「ホンマモン」な奴がいたが、2015年の今日ではオタクの定義がかなり薄まっていて、誰もが何かしらのオタクであるような感覚になっているような印象を受ける。

何はともあれ、本書でSFのみならず、SFとの親和性のあるジャンルについての歴史もおおざっぱに知ることができて楽しかった。
これら諸々の時代を経て、今現在があると思うと何やら感慨深くもある。
(2015.12.2読了)

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蟻川明男 『なるほど日本地名事典1』

蟻川明男 著 なるほど日本地名事典1 都道府県名・北海道~山形県(大月書店/2011年刊) を読む。
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教科書によくでてくる地名の起源を紹介、地域の歴史が見えてくる。

全6巻からなる事典の第1巻。
収録は北海道、青森、秋田、岩手、山形。
一県あたり、まず見開き2ページに山や川の名前、次の見開き2ページに市町村の名前を紹介。
その他、各都道府県の名前の由来、全国地名クイズというおまけページもあり。

たぶん小学生の社会科の授業で使う副読本の位置付けの本なのだろう。
小学生の頃に読んだのなら興味深く感じたかもしれない。
(2015.11.14読了)

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上野誠 『天平グレート・ジャーニー』

上野誠 著 天平グレート・ジャーニー 遣唐使・平群広成の数奇な冒険(講談社/2012年刊) を読む。

天平5年(733)の遣唐使は数ある遣唐使の中でも数奇な運命をたどったことで知られる。
行きは東シナ海で嵐に遭い、四隻すべてがなんとか蘇州に到着できたものの、全員が長安入りすることはかなわなかった。
それでも玄宗皇帝には拝謁でき、多くの人士を唐から招聘することにも成功、留学していた学生や僧も帰国の途についた。しかし……。
阿倍仲麻呂、吉備真備、山上憶良、聖武天皇らオールスターキャストで描く、学芸エンターテイメント!


奈良時代が舞台の小説というのはなかなか無いので、とても興味深く読んだ。
興味深くは読んだのだが、前半部分は正直わりとつまらなかった。
遣唐使の人選、出発、唐に着いてから長安までの道程、玄宗皇帝に謁見、もろもろ買付けなどして帰国準備と、途中嵐に遭ったりしたものの、割と順調にかなりスローペースで物事が運んでいく。
この時代の日本や唐の風俗などについて学べたり、雰囲気を感じられたりはしたが、物語としての起伏がなく、事象を追ってるだけの印象。

ところが後半になって、物語が大きく転換してからは快調になった。
帰国の途につく遣唐使船が大嵐に遭い、四隻のうち主人公たる平群広成の乗る船が林邑国(今のベトナム)まで流されてしまう。
そこから唐に戻り、渤海に行き、ようやく日本に帰るまでは、タイトル通り数奇な冒険であった。
命の危険にさらされたり、林邑国の官女とウヮ~オな時を過ごしたり、国際情勢に翻弄されたり、読み応えのある冒険ぶりだった。

平群広成が真面目な性格なのはいいのだが、小説なんだからもう少し印象に残るようにキャラ立てすればいいのにとは思った。
(2015.10.29読了)

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ラジスラフ・フクス 『火葬人』

ラジスラフ・フクス 著 阿部賢一 訳 火葬人(松籟社/2012年刊)【SPALOVAC MRTVOL:1967】 を読む。

20世紀後半のチェコで活躍したラジスラフ・ フクスによる代表作。
ナチスドイツの影が迫る1930年代のプラハ。
葬儀場に勤める火葬人コップフルキングルは、妻と娘、息子にかこまれ、幸せな生活を送っている。
しかしその平穏な日常は、時代状況やナチ党員の友人の影響を受けながら、次第にグロテスクに変質していく……


この本、恐らくホラー的な内容だと思って、家族に借りてきてもらったのだが、純文学作品でした。
火葬場に勤めるコップフルキングル氏が、ナチ党員の友人の影響で、妻と息子を殺してしまうという話。
だがなあ、訳者あとがきに“カレル・コップフルキングルというきわめて凡庸な人間が殺人者へと変容していくという「内なる恐怖」が取り上げられ、同氏の心理的な変容が巧みに描かれている”と記されているが、オレにはどうも腑に落ちない。

まずコップフルキングル氏、自身のことを妻に「ロマン」と呼ばせていて、妻のことを本名の「マリエ」ではなく「ラクメー」と呼んでいる。
部屋に飾るために絵画を買って来るのだが、ニカラグアの大統領の肖像画なのに、フランスの元年金大臣だと言い張ったりする。
とても凡庸な人物には思えない。
何か心に闇があるというか、すでに狂人なのではないかと思っちゃう。

妻を殺した動機は、ナチ党員の友人から、妻の友人がユダヤ人であったことを教えられたからなのだが、殺すまでにどんな葛藤があったのか、具体的な描写がないので解らなかった。
“心理的な変容が巧みに描かれ”すぎてて、オレのような文芸系を読み慣れてない読者はお手上げなのであった。
物語の最初から「優美なる妻よ」「いとしいおまえ」「天使のような妻よ」などと言いまくるほどに愛情いっぱいだったなずなのにねえ。
いや、そもそも他人に教えられるまで自分の妻にユダヤの血が入っていることって分からんものなのかね。

さんざん苦情めいた感想を述べてきたが、本筋以外のところではけっこう面白かった。
食事のお供に、酒やコーヒーのおつまみに、毎回アーモンドが出てくるだとか、タワーに上ってプラハ市内を眺める場面とか、火葬場の様子とか、いろいろ興味深いシーンもあったのである。

この作品、映画化されてるそうで、恐らく映画だと分かりやすく表現されてるんだろうなと思う。
表紙のおじさんが映画版のコップフルキングル氏である。
ちょっとオシム監督風味な俳優であると思った。
(2015.9.27読了)

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山田昌弘&麓直浩 『ダメ人間の世界史』

山田昌弘&麓直浩 著 ダメ人間の世界史(社会評論社/2010年刊) を読む。

引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波
勝手に自己投影、感情移入して生きる希望を持とう!
現代病理的なキーワード・概念で、世界史の偉人を再解釈。


世界各地のダメ人間を採集した本書。
年代でいうと紀元前から20世紀までをカバー。
地域でいうとアジア、欧米。
出てくる人は皇帝・王様、政治家、軍人、哲学者、芸術家など。

本書では、歴史的に名だたる偉人のダメな部分を紹介しているが、社会性不適合者や性癖に難がある人が多い印象。
現代の目から見てというだけでなく、その人たちが生きていた当時の社会の常識から見てもヤバそうな事案が紹介されている。

ダメな度合いだと哲学者が圧倒的な印象。
思索することが商売なだけに妄想がひどかったり、性的にコンプを抱えていそうな感じ。
軍人の場合は、戦争は強いのに恐妻家、みたいな感じで、哲学者より気持ち悪さはない。

印象的なエピソードとしては、則天武后。
陽道壮偉(Big Penis)が大好きで、60~70歳代の時にまで巨根を喰わえこんでいたという。
則天武后よりも、相手の男達の精神力に感心。
あと、ルターやモーツァルトはやたらとウンコウンコ言ってたらしく、ルターは悪魔撃退の言葉を言うとき「糞をひっかける」なる語をよく用いたという。
モーツァルトは親族への手紙で糞尿に関する言葉を書き記していたり、「私のケツを舐め給え、すっかりきれいに清潔に」というタイトルの曲があるのだそうだ。
「お前の口に糞するぞ……さっさとおれのケツでも舐めろ」という歌詞の曲(ケッヘル560b)もあるそうで、現代ではインディーズでしか発表できないような楽曲を大メジャーなモーツァルトが発表していたというのは、なかなか爽快なことではないだろうか。
(2015.9.3読了)

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須賀章雅 『さまよえる古本屋』

須賀章雅 著 さまよえる古本屋 もしくは古本屋症候群(燃焼社/2015年刊) を読む。

あの日、あの時、あの場所で、出逢ったあの人、あの本。
ユーモアとペーソス、独自の視点・スタイルで綴られる古本屋とその周辺。
若き日の日記から、エッセイ、小説、マンガ原作まで末端古本屋が物語る過去・現在(そして未来はあるのか?)


著者があちこちの媒体に発表したものをまとめた本書。
紹介文にもある通り、エッセイ、日記抜粋、小説、マンガ原作と、発表方法は多彩。
ただほとんど、古本屋稼業にまつわる内容で一貫している。
古本屋になる以前のことを綴った作品もあり、高校時代を語った作品では、阿部公房の『箱男』を読んで、自分も箱男になろうと思い立つエピソードが書かれているのだが、この人は“天然”なんだと思った。
古本屋になってからもスットコドッコイなエピソードだらけだし。
転職の時期の話などを読むと、その時は本人なりに深刻なんだろうけども、端から見てると深刻そうには見えなかったのではなかろうか。
根が楽天家なのだと思う。
読者としては、決して羽振りが良くなることなく、このまま貧乏古本屋のままでいてもらって、面白エピソードをたくさん披露していただきたい。
(2015.8.17読了)

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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

     

アニー・ジェイコブセン 『エリア51』

アニー・ジェイコブセン 著 田口俊樹 訳 エリア51 世界でもっとも有名な秘密基地の真実(太田出版/2012年刊)【AREA51 AN UNCENSORED HISTORY OF AMERICA'S TOP SECRET MILITARY BASE:2011】 を読む。

ネヴァダ州の砂漠地帯に位置する軍事施設エリア51は、UFO墜落・宇宙人の遺体回収で知られる「ロズウェル事件」の舞台として世界的に有名であるにもかかわらず、現在も当局によってその存在は伏せられている。
著者は極秘の開発計画に携わっていた物理学者への取材をきっかけに、エリア51に住み、勤務した人達から貴重な証言を得ることに成功。
その結果、冷戦下の軍事秘史が初めて明らかになった。
大統領さえも除外される厳重な管理体制のもと、いったい何が行われてきたのか?
100人以上の関係者証言をもとに、大きな謎に包まれた秘密基地エリア51の内部に初めて踏み込む!
アメリカ軍事史の闇に迫る渾身のノンフィクション。


本書が本国で上梓された2011年には、エリア51の存在は政府に否定されていたのだが、2013年にCIAによって正式にその存在が認められたそうである。

本書は2011年現在での機密解除された書類に基づき、関係者に取材して得た情報をまとめている。
エリア51の成り立ちから順を追って、様々な極秘作戦が紹介されているが、冷戦下での核実験とか、U-2やA-12などの開発秘話は、まあ面白くはあったが、正直そんなに興奮する内容ではなかった。
そして、それら米ソの兵器開発競争の話題にかなりのページが割かれていて、ちょっと読むのが疲れた。

本書には、エリア51にまつわる大きな陰謀説として
①ロズウェル事件で捕獲されたUFOとエイリアンの隠蔽
②月面着陸捏造説
③地下トンネルが米国中の軍事施設、核研究所と繋がってる説
があると書いているが、これらの話題のボリュームが少なく、割と不満であった。
まあ、地下トンネルはもし全米に張り巡らせていたら、エリア51だけの話ではなくなるのでどうでもいいが。
月面着陸捏造説については、アポロの搭乗員にインタビューしたりして、捏造は無いと著者が判断してるようなので、さらっとした書き方になっている。

で、肝心のUFO・エイリアンの話であるが、所々でちらっと話題が出るが、すぐ他の話になるので不満に思いながらよんでいた。
ようやく最終章にまとまった話として出てきたが、これがなかなか刺激的であった。
そして、機密解除されてない内容も含んでいるらしく、インタビューに登場する人物は匿名である。

本書の最初の方に出てた記事で、UFOの機体内部にロシア文字が書かれていたとあったとのことなので、ロズウェル事件当時すでにアメリカはUFOが地球のものであることを把握していたのだが、そのことを公表しなかった。
その時一緒に搭乗員の遺体も回収したが、まだ息のある搭乗員も2名いたそうだ。
今日我々がグレイとして知っている宇宙人というのは実は、生物学的or外科的に改造した人間であるという。
改造人間説はかなりショッキングではあるが、スターリンがナチの科学者にやらせたと言われるとわかる気もする。
なぜアメリカが世界に告発しなかったのかというと、アメリカも人体実験をしているからだそうだ。
結論として、ロズウェル事件のことを隠蔽するために、エリア51の存在を隠すことになったというのが本書の主張である。

本書で明らかにされた内容というのは、道に落ちたひとかけらのパンくずのようなものだとのこと。
隠されている知られざる真実はまだまだあるようだ。
ジャーナリストの皆さんには頑張ってもらってエリア51に隠蔽されているものを掘り出してもらいたい。
(2015.8.9読了)

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ベンジャミン・フルフォード 『世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン』

ベンジャミン・フルフォード 著 世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン(講談社/2008年刊) を読む。

世界の支配者はユダヤ人ではなかった!
「9.11同時多発テロ」の裏で蠢いた「闇の勢力」は、実は巨大資本家だった。
しかし、誰も想像しなかった「さらに巨大な勢力」が、彼らのルーツになっていたのだ。
フリーメーソンでもイルミナティでもな い、この「闇の勢力」が、日本や世界の歴史に残した足跡を追っていくと、第3次世界大戦が既に始まっている恐怖の事実に突き当たった!


まず、寡聞にしてルシフェリアンという言葉を初めて目にしたのだが、要は堕天使ルシファーの流れを汲む悪魔主義者のことのようだ。
旧約聖書にも登場する、ノアの子であるハムの子であるクシの子ニムロードという人物が、ルシフェリアンという組織を作ったとされるそうだ。
で、ニムロードは創世記第10章によると、この世界の最初の権力者になった人だという。
そして人間を支配するにはこの世の三つを管理すればいいことに気づいたそうな。
①食料の管理
   現代でいうとお金を指す
②暴力による人間支配
   現代では単純な暴力だけでなく、法律による支配をも指す
③情報、知識の管理
   現代においてはメディアを抑えることがこれにあたるだろう

そして、ルシフェリアンという組織は、アンチカトリックなのだそうだ。
キリスト教(カトリック)というのは、西暦330年コンスタンティン会議において、色んな宗教を寄せ集め、それぞれの神話を都合のいいように改変してできたのだという。
で、実はニムロードが信仰していた古代バビロニアのモレーク信仰も寄せ集めの中に入っていたのだという。
これに憤慨したルシフェリアンがキリスト教に仕返しを誓い、復讐の機会を窺うようになったのだそうな。

それで、現代まで連綿と続く彼らの目的は世界統一政府の樹立だそうです。
フルフォード氏によれば、歴史の裏側には常にルシフェリアンが暗躍しており(書き忘れてたが、ルシフェリアンはフリーメーソンなどよりも上位に位置する組織です)、世界中のほとんどの戦争や歴史的事件に関与している。

ルシフェリアンの最終目的は、人工的に世紀末を起こして、中近東を中心とした王国を作り、そこから人類を支配することだそうで。
また一方、世界の人口を10~20億程度に減らして、残った人たちに西ヨーロッパの中産階級のような生活を保障しながら、自然と調和のある社会を作ろうと思ってるらしい。
なんかあまり整合性がとれてないような目的だと思うが、労働者階級がいなくて中産階級だけで世の中うまく回るんでしょうかね。

まあ、ルシフェリアンの成り立ちなどから考えても、本書の話はあくまでもキリスト教世界の連中の話で、日本も黒船以来否が応でもストーリーに組み込まれてる感があるとはいえ、宗教的に決着つけようってんであれば、八百万の神が黙っちゃいないでしょうなあ。

それにしても、旧約聖書時代からずうっと、この世の中は厨二病の奴らが跋扈してるのですね。
(2015.7.20読了)

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太田成男 『体が若くなる技術』

太田成男 著 体が若くなる技術 ミトコンドリアを増やして健康になる(サンマーク出版/2010年刊) を読む。

ミトコンドリアは科学や医学の分野でも、近年もっとも 注目を浴びています。
そんな最新の知見に基づいていながら、シンプルかつ一週間で成果が出る方法を紹介した、健康好きにはたまらない一冊です!


「老化」を引き起こす最大の原因は、活性酸素であるという。
人間が生命維持活動をするうえで、活性酸素が発生するのは避けられないことであるのだが、発生量を少なくすることは可能なのだそうだ。
それが「ミトコンドリア」なのだ!

要は、ミトコンドリアの量を増やせば体の機能が向上し、健康に暮らせる→体の内面が若くなる→外面も若くなる…というのが本書の趣旨である。

活性酸素が多く作り出される場面
・ストレスが多いとき
・エネルギーが急に必要となったとき
・急に酸素が入ってきたとき
・早食いのとき

総じて、急な変化を生んだときや心に余裕がないときに生じる。
活性酸素は、細胞を傷つける作用があり、もっとも深刻な被害が、遺伝子を傷つけてしまうことで、これが老化につながるのだそうだ。
そこで、ミトコンドリアを増やせば、活性酸素を除去したり、傷ついた遺伝子を修復したりできるとのこと。

ミトコンドリアを増やす方法
1.マグロトレーニングをする
2.姿勢を保つ
3.寒さを感じる
4.空腹を感じる

マグロトレーニングというのは、マグロな女性を開発すること。
ではなく、持久力を司る赤筋を鍛えることである。
ミトコンドリアは、体が「エネルギーが必要だ」と感じると増えるのだそうだ。

著者は最後にもう一つ、「心のエネルギー枯渇状態」を作ることによってもミトコンドリアが増えるという。
オレはこの方法でミトコンドリアを増やそうと思う。
「あれが欲しい、これが欲しい」と欲望丸出しで生活します(笑)
(2015.7.14読了)

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須賀章雅 『貧乏暇あり』

須賀章雅 著 貧乏暇あり 札幌古本屋日記(論創社/2012年刊) を読む。
貧乏暇あり
業界歴30年、本音を語ります。
古本市、稀覯本、詩集、酒、バイト、インコ… 
ネット古書店主による、綱渡りの生態記録。
これが《末端》古本屋の現実!?


本書は、ブログに発表された、2005~2011年までの、通販専門の古書業者の日々の生活を綴った日記をまとめたもの。
なぜ他人の日常生活は面白いのだろうか。
日々の生活日記なので、特に変わったことをしてるわけではないのにね。
著者は小説家や詩人としての裏の顔を持っているので、文章のリズムが良いのが、より面白く読ませるのだろうけれども。

札幌の古本屋がいろいろ実名で出てくるし、地理的な話題もよくわかるので、楽しく読めた。
自分が行ったことのある店名が出てくると親近感が沸くものです。
著者の起きる時間が、日によって朝だったり昼間だったり、けっこうハードな生活をしているようだが、体壊さないのかしら。
収入も厳しい感じのことが多く書かれていて、読んでるこっちがハラハラしてしまう。
ま、それでも、こうして本を出したりなんだりしているので、書いてあるほど切迫した生活でもない気がする。
ブログは現在でも続いているようだ。
(2015.6.3読了)

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阿部珠樹 『野球賭博と八百長はなぜ、なくならないのか』

阿部珠樹 著 野球賭博と八百長はなぜ、なくならないのか(KKベストセラーズ/2010年刊) を読む。
野球賭博と八百長はなぜ、なくならないのか
野球賭博問題に揺れる角界――大関琴光喜、大嶽親方の解雇処分、 理事長の交代劇、NHK放映の中止のなかでも行われた名古屋場所。
大相撲の野球賭博問題がおこる背景、角界の賭博体質、暴力団と興行の歴史とその構造を深く分析し、野球賭博から派生する八百長疑惑を 鋭く論考する衝撃のノンフィクション。
プロ野球界の「黒い霧事件」、JRAを震撼させた競馬界の山岡事件、メジャーリーグの八百長事件「ブラックソックススキャンダル」との日米比較から考察する 角界の黒い霧の闇をつく!


正直に言うと、食い足りない印象。
この本が発行されたのが2010年9月で、八百長発覚~現役力士大量解雇~本場所中止が起こったのが翌11年だったから、今読んで物足りなさがあるのはしょうがないのだろう。
競馬の山岡事件のエピソードは知らなかったので、それを読めたのはよかった。
(2015.5.7読了)

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米沢嘉博 『戦後ギャグマンガ史』

米沢嘉博 著 戦後ギャグマンガ史(新評社/1981年刊) を読む。
戦後ギャグマンガ史
「マンガとは何か」「笑いとは何か」。
戦後のギャグマンガは、世相を反映させながらも常にラディカルな問いを発し続け、マンガ表現の新しい地平を切り開いていった。
ユーモア、パロディ、ナンセンス…。杉浦茂、赤塚不二夫、永井豪、鳥山明…。
「笑い」を追求する天才たちの軌跡を辿る。
『戦後少女マンガ史』『戦後SFマンガ史』に続く“マンガ史三部作”の最終作。


1981年までにおける、ユーモア・ギャグを主題としたマンガを紹介する本書。
各年度ごとに発表されたギャグマンガのガイドブック方式にした方が良かったんじゃないかなあ。
あるいは思い切って赤塚不二夫以前・以後に焦点を当てた書き方にするとか。
なんか小難しい言葉をいっぱい使っていて、結局何を言いたいのか解らなくなっちゃってる印象。
本書は「サブカルチャーを真面目に語ろう」という姿勢であることは伝わるのだが、どうもまとめきれてない感じがする。
まあ、でも2015年の今思えば、1981年時点のマンガ市場はけっして煮詰まっていなく、拡大中の市場であった。
そんな中、途中のまとめ的な意味で本書が出たのは意義があったことなのだと思う。
(2015.4.22読了)

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好川之範 『土方歳三最後の戦い』

好川之範 著 土方歳三最後の戦い 北海道199日(北海道新聞社/2014年刊) を読む。
土方歳三最後の
箱館戦争の死闘の中、命を散らした元新選組副長土方歳三。
彼はなぜ北海道に渡ったのか。誰に撃たれたのか。
数々の謎に迫りつつ、短くも激しい北の大地での活躍を描く、北海道発歴史ノンフィクション。


土方さんは箱館戦争のころ、以下のようなことを語ったという。
「私が昌宜(近藤勇)と死を共にしなかったのは、もっぱら慶喜公の冤の罪を雪ぐ日のあることを期していたからである。今このような状況になった以上、潔く戦死するだけである。仮にゆるやかな処分によって命を永らえたとしても私はどうしてふたたび地下の昌宜と顔を合わせることができるだろうか」
盟友近藤さんへの大いなる友情と、覚悟の上での蝦夷地上陸だったことが分かり、これは土方さんカッコいいわ。

本書では箱館戦争での各戦闘の解説がされていて、旧幕府軍、新政府軍ともにわりかし細かく記録が残っていて興味深い。
土方さん戦死の日の戦闘については多くページが割かれていて、各人の行動も細かく書かれていて興奮する。
その他ゆかりの場所の紹介などともされていて、今度函館に行ったらぜひ訪れてみたくなる。
(2015.3.23読了)

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張莉 『五感で読む漢字』

張莉 著 五感で読む漢字(文春新書/2012年刊) を読む。
五感で読む漢字
約3300年前に作られた漢字には、古代中国人の生き生きとした感性が反映されている。
「見・聞・食・嗅・触」にまつわる文字を読み解くことで、現代人が失いつつある五感を呼び覚ませるのではなかろうか。
若き中国人研究者がいざなうイマジネーション豊かな漢字の世界。


五感に関わる漢字を取り出し、字の成り立ちや、日本や中国での使われ方なんかを紹介する本書。
「耳」「口」「美」「鼻」「手」を軸にして、それらが部首のどで含まれる漢字が色々出てくるが、それぞれの字の成り立ちが解ってなんか嬉しい。
本書で紹介されてる字だけでもかなりの数であるが、この世に存在する漢字の総数からすればほんの数%であろうことを考えると、漢字の奥深さを感じずにいられない。

字義を説明する際、パーツを分解して、それぞれが何を象るのか解説されるのだが、その度に一つの文字をずっと見るのでゲシュタルト崩壊を起こしたんじゃないかと思うくらいに文字が変に見えた。
(2015.3.2読了)

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テーマ : 図書館で借りた本
ジャンル : 本・雑誌

     

谷津矢車 『洛中洛外画狂伝』

谷津矢車 著 洛中洛外画狂伝 狩野永徳(学研パブリッシング/2013年刊) を読む。

戦国時代末期、希代の天才絵師・狩野永徳の苦悩と成長を描く一代記。
将軍義輝の恩寵、大名の台頭を横糸に描く。


狩野永徳の名前は、日本史の授業で習った覚えがあるので知っていたが、いつ頃の年代の人物なのかは、ざっくりと戦国時代らへんの人ってことしか知らなかった。
で、今回知ったのだが、室町幕府第13代将軍足利義輝と同年代の人なのね。
まあ、この辺は戦国時代真っ只中で、各地の戦国大名のことは習っても幕府のことは置き去りで、足利義輝も何となく聞いたことあるような気がするくらいの印象しかない。

物語は永徳の幼少~青年期までの話で、絵師として成長する様を、親子の確執とか義輝との関係とかを通じて描いているのだが、なんだか淡々と終わってしまった気がする。
一つのエピソードが盛り上がってきたなと思ってたら、次のエピソードに移ってしまい、ちょっと消化不良。

それでも絵を描くところの描写なんかはけっこうスリリングで楽しめた。
全体として、もう少し絵を描く場面に比重を置いて欲しいと思った。
絵と向き合っている時の永徳は凛々しい。
本書では青年期までの話で終わったので、それ以降の話も読んでみたい。
(2015.2.6読了)

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テーマ : 歴史・時代小説
ジャンル : 本・雑誌

     

橋爪大三郎 大澤真幸 『ふしぎなキリスト教』

橋爪大三郎 大澤真幸 著 ふしぎなキリスト教(講談社現代新書/2011年刊) を読む。
ふしぎなキリスト教
キリスト教がわからないと、現代日本社会もわからない――。
イエスは神なのか、人なのか。
GODと日本の神様は何が違うか?
どうして現代世界はキリスト教由来の文明がスタンダードになっているのか?
知っているつもりが実は謎だらけ……
日本を代表する二人の社会学者が徹底対論!


ユダヤ教社会からキリスト教が生まれていく過程についての説明は、けっこう面白かった。
一神教の信仰と、多神教の信仰の様子がかなり異なるので、わりと一般的な日本人であるオレには一神教の宗教を信仰するのは難しいかなと思った。
近代以降の世界が、意識しなくともキリスト教の影響を受けているという考察は、なるほどと思った。
現代社会も、否応なしにキリスト教的価値観の中で動いているので、そういうことを踏まえて諸外国と付き合っていきなきゃならんのだと思う。
(2014.10.15読了)

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テーマ : 宗教・哲学
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山口謠司 『てんてん』

山口謠司 著 てんてん 日本語究極の謎に迫る(角川選書/2012年刊) を読む。
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〈かな〉を濁った音にする「てんてん」は、近代に発明された記号である。
『古事記』『万葉集』など万葉仮名で書かれた日本語には、濁音で始まる言葉はほとんど無く、江戸の人々は「てんてん」が付かない文章でも、状況に応じて濁る・濁らないを判断していた。
自然の音を言葉にする能力に長けた日本人の精神性に根ざした「てんてん」の由来と発明の真相に迫る!


濁点表記について語るため、まずは万葉仮名についての説明をし、それから奈良・平安時代の政治状況や文化について語り、鎌倉時代や室町時代にも言及する。
「てんてん」というテーマから見た日本史の勉強はとても面白かった。

もともとは漢文を読むときに、意味を混同しない為につけられた「声点」というアクセント記号が濁点の源なのだそうだ。
漢文の場合、アクセントの違いを表すのに、文字の四隅に記号をつけるそうだが、日本語の場合は清濁の違いを表すだけでよいので、一カ所に記号を配するだけで良かったそうだ。

マンガなどでよく見かける、実際には発音しない「あ」「え」「ん」なんかに濁点をつけるのは、雰囲気をイメージできて便利なものだが、実は、清濁による違いの記号ということではなく、感情を強調するための記号ということで、後世評価されうることなのではないだろうか。
(2014.9.12読了)

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テーマ : 図書館で借りた本
ジャンル : 本・雑誌

     

辻隆太朗 『世界の陰謀論を読み解く』

辻隆太朗 著 世界の陰謀論を読み解く ユダヤ・フリーメーソン・イルミナティ(講談社現代新書/2012年刊) を読む。
世界の陰謀論を読み解く
偽書・世界征服計画の書『プロトコル』、フランス革命とメーソンの関係、新世界秩序陰謀論の論理、日本でたびたび巻き起こる震災デマ…偽史をつむぐのは誰なのか。

フリーメーソンやイルミナティの成り立ちから、陰謀論が形成される流れについて、わりと易しく書かれていたので理解しやすかった。
で、この本の趣旨としては、陰謀論ってのはインチキですよっていうことを言いたいのだと思うのだが、
主にキリスト教世界で喧伝されている陰謀論についてを語り、陰謀論の例として紹介している事柄は極端な話だったりするので、何となく説得力が弱い。
著者は「世界のすべてはひとつの意志のもとで相互に関係し、統一された陰謀のタペストリーを織り成している」と主張しているが、こう結論付けるのもちょっと強引な気がする。

とても気になった点は、著者の文章と引用の文章に区切りがなく、非常に読みづらいところ。
ひどいときには行変えさえしていなく、読むのが疲れる。
わざと読みにくくして読者を混乱させようとしているのではないかと勘ぐってしまうほど。
もうちょっと読者を意識した構成にすべきだと思った。
こういうのは編集者が指摘してあげるべきだとも思うが。
(2014.9.2読了)

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プロフィール

筒涸屋

Author:筒涸屋
札幌市出身・在住
戌年 射手座 B型 
右投右打 右四つ
好きな言葉:小春日和
2008.3.6開設

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