色川武大 『狂人日記』

2009.01.07(23:16)

色川武大著 『狂人日記』(福武文庫/1993年刊) を読む。
狂人日記
狂人と健常者の狭間に身を置き、他者を求めながらも得られずに自ら死を選ぶ男の狂気を内面から描き、現代人の意識に通底する絶対的な孤絶を表出。
読売文学賞を受賞した純文学長篇。


純文学作品は苦手なオレであるが、著者が文体に慣れている色川氏なので、比較的スラスラ読めた。
物語の前半は、入院先での日常、診察、過去のエピソード、そして幻覚・幻聴についての記述が淡々と続く。
子供の頃の、カードを作っての一人遊びのエピソードなど、氏のエッセイで読んだことのある事実がかなり作品に反映されている。
とすれば、幻覚や幻聴についての記述も多く自身の経験が記されているのだろう。
こんなにひんぱんに幻覚が現れては、ほんと疲れるだろうなあ。
後半戦は、一緒に暮らし始めた女性との生活の記述。
心の揺れが、読んでるこちらをも疲れさせる。

主人公の心情について、共感する文章がわりかしあった。どんな文かは・・・性格分析されてしまいそうなので書かない(笑)
共感できる文章を読むたびオレまでシンドくなってくる。
エンターテインメント作品と違い、読むとシンドくなってしまうので純文学は苦手なのだ。
(2009.1.6読了)

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
スポンサーサイト

福武文庫

  1. 色川武大 『狂人日記』(01/07)