清水義範 『怪事件が多すぎる』

清水義範 著 怪事件が多すぎる 幻想探偵社シリーズ1(ソノラマ文庫/1984年刊) を読む。

おれの名は乾三四郎。ひと月前から幻想探偵社というところで働いている。
所員はおれ一人、大学時代の同級生の真下昇が所長、あとは助手兼事務員の矢田知代がいるだけのしけた探偵事務所である。
おれは探偵なんぞになるつもりは全くなかったし、真下は肘掛け椅子に身を埋めて殺人事件を推理するのが自分の役割だと思い込んでる非現実的な男だ。
それに矢田知代ときたら、話しても到底信じてもらえそうもない経歴の持ち主なのだ。
つまり、わが幻想探偵社は依頼人が来るのが不思議なくらいのところなのだ。
だが、現実は何だかんだと結構忙しく、奇怪な事件の依頼ばかりが来るのだ…


<第一話 助けた少女はプリンセス>
乾三四郎が、真下昇と探偵をすることになった経緯を紹介する話。
シリーズものの一話目なので説明的な展開であるが、バタバタと騒がしくオレ好みな内容。
三四郎が助けた宇宙人ライララが美少女なのがよろしい。
ライララは矢田知代と名を変え、三四郎のイトコということにして探偵事務所の助手として働くことに。
続きが楽しみになる第一話であった。

<第二話 幽霊屋敷の時間の渦>
新築の家に幽霊が現れるという事件を調査する話。
未来人が超空間理論の実験での事故で、時間の渦に投げ出される設定は面白い。
タイムスリップする話のわりには地味だが。
本格推理至上主義の真下が、トンチンカンな推理をするも、最終的にいい線いくのが楽しい。

<第三話 パラドックスの逆襲>
タイムパラドックスを扱った話のわりにはすんなりと読めた。
オレはパラドックスがテーマの話は読むのが苦手なので。


全編通して、ドタバタと慌ただしい展開の物語であるが、SFでよく扱われるテーマがふんだんに盛られていて楽しかった。
(2015.4.13読了)

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横田順彌 『第二の太陽へ』

横田順彌著 『第二の太陽へ』(ソノラマ文庫/1991年刊) を読む。
第二の太陽へ
星ムササビを友に流浪の旅を続ける少年剣士ハヤト。なぜか彼には16歳以前の記憶がない。
〔空飛ぶ船〕の謎を解き自分の過去を明らかにすること、これがハヤトの旅の目的だった。
やがてカレンという美少女剣士の命を救い、共に旅することになったが、二人の行く手にははかり知れない難関が待ち構えていた。
ハヤトを狙う者の正体は何か?第二の太陽はどこに?


自分の記憶を取り戻すため、旅をする少年剣士に訪れる数々の試練・・・ど真ん中ストレートのファンタジーの世界観に、宇宙、パラレルワールド、タイムマシン、アンドロイドなど、SFのエッセンスをちりばめて展開する、贅沢な作品。
まっとうな(?)SF作品であるので、ギャグが入らないというのは著者の作品としてはいささかの物足りなさはあるものの、SF初心者に向けた入門書的ないい話である。
〔空飛ぶ船〕の正体も、壮大で良いしね。
(2010.2.12読了)

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清水義範 『禁断星域の伝説』

清水義範著 『禁断星域の伝説』(ソノラマ文庫/1979年刊) を読む。
禁断星域の伝説
母を殺された怒りから、テクスの警官を殺したホモスの少年タケルは危ないところを謎の老人ヨブに救われ、住み慣れた人工都市衛星を脱出して逃亡生活に。
タケルはまず司法衛星に潜入して犯罪記録の抹消に成功するが、そこでテクスの神経拷問をうけようとする少女ミカラを救う。
タケルたちの住むサモワール星域では、ホモスはテクスに支配され、テクスの巧妙な教育により誰もそれに疑問を持たない。
だが死んだミカラの父ガムスはホモスの独立を願う反逆の思想家だった。
そしてガムスは、ミカラに《世の始まりに帰れ》という言葉を残していた。
人類の終末と復活を描く、壮大な宇宙叙事詩!


お尋ね者の少年に、それを助ける男、そして美少女。
成長譚系の物語の王道をゆく作品だね。
美少女がからんでくるというのはとても重要。
主人公のテンションを左右するからねえ。
でもこの手の物語の主人公ってのはほぼ100%純情だよね。
読んでてイライラするよね。
もう薄汚れた大人になってしまった今、純情少年の恋の顛末を読むのは、コンディション良好のとき以外はけっこうメンドくさい。
(2010.2.3読了)

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横田順彌 『銀河笑撃隊2』

横田順彌著 『銀河笑撃隊2』(ソノラマ文庫/1989年刊) を読む。
銀河笑撃隊2
表宇宙を守るために、裏宇宙の侵略者アブラゲドンと日夜戦い続ける〈銀河笑撃隊〉。
たくわん型珪素系生物・ロック54世隊長のもと、落研部員の高校生・山本勘太郎、勘太郎の心の妻・星野ひとみ、コンピュータロボット・ゴンスケ2号のおなじみメンバーに、老科学者・松戸歳円圓が加わり、〈ラクゴ〉パワーはますます快調!


1巻目を読んだのはかなり以前なので内容はまるっきり覚えていない。
だが覚えていなくても全然支障がないバカバカしい愉快系SF。
ダジャレ、ダジャレ、ダジャレで敵をやっつけ、最終的に戦争を終結させる。
落語好きにもSF好きにも楽しめる作品だ。
ただそれ以外の読者には受け入れてもらえない悲しい作品でもあるのだが・・・

それはともかく、以前にも何度か書いたのだが今回も書かせていただきます。

ヨコジュンの全作品を文庫化してほしい!

(2009.11.4読了)

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清水義範 『暗黒の破壊王 エスパー・コネクション4』

清水義範著 『暗黒の破壊王 エスパー・コネクション4』(ソノラマ文庫/1982年刊) を読む。
暗黒の破壊王
エスパーが求める究極の秘法〈さだめ〉を得た信介は、悪魔派エスパーを圧倒的なパワーで次々と死に追いやるが、〈さだめ〉に隠された人類の歴史の意味にともすれば絶望感も。
そんな信介の心の支えは、今やはっきりと自覚した耀子への愛であり、アーノルド博士が研究を進めている新航法開発への協力であった。
一方、黒光団の“虫”は、神代にあった〈宇気比の法〉の復活に心を砕いていた。
〈さだめ〉に対抗しうる唯一の秘法――個々のエスパーの持つパワーを最高のエスパーに吸収させて創りだす悪の秘法を、日本海の孤島で“虫”はついに体得した。
≪エスパー・コネクション≫シリーズ完結篇!


〈さだめ〉を会得した信介が、敵勢力のエスパーを次々に殺しまくる。
だが、味方の方もみんな殺され、ついに信介と虫しかいなくなってしまう。
シリーズ通して死ぬ人が多い作品であるよねえ。
〈さだめ〉によってスーパーエスパーになってしまった信介はあまりにも強くて、相手を殺す描写がすごくあっさり。
相手の虫が手に入れた〈宇気比の法〉ってのはネーミングが良いね。
「ムー」で特集されそうな名前で。
(2009.2.10読了)

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清水義範 『異境の聖戦士 ランドルフィ物語5』

清水義範著 『異境の聖戦士 ランドルフィ物語5』(ソノラマ文庫/1986年刊) を読む。
異境の聖戦士
大魔術師ダークマリオンの手により迷宮の森の中に閉じ込められてしまった、光の国トルダニアの王ジャン・ランドルフィとその妻イルージア。
遊軍隊長イェスタ・ウルフと名剣士アーサー・フェンテスは、新たな聖金剛石を手に入れ、その力で若き王を助けようと考え、ウルフは水の国ルーイードへ、フェンテスは火の国ツバイへと旅立った。
ウルフは水中宮殿にある金剛石を得るため、潜水艦に乗り魔獣と戦う。フェンテスは武術試合に参加し金剛石を勝ち取ろうと奮闘する。
首尾よく金剛石を手に入れた二人は迷宮の森の手前で再会する。はたしてランドルフィたちを無事に救い出すことはできるのか?


この巻ではウルフとフェンテスが大活躍。主役であるランドルフィよりも彼らのファンだという読者のために書かれたような巻である。ちなみにオレはウルフを気に入っている。
片や水中で亀の親玉のような魔獣と戦い、片やトーナメント形式の武術大会で優勝したりと、きわめてオーソドックスな創作態度ではあるのだが、やはり物語作りが上手なのだろう、ついついページをめくるスピードが速くなる。
だいたい、この二人、主役のランドルフィよりもキャラが立っているので、彼らのエピソードの方がランドルフィのそれよりも面白いのだ。
終盤になってランドルフィと再会し、謎の少年の登場でこの巻は終わる。そういや前の巻でもランドルフィはほとんど活躍してなかったぞ。はたして次巻では活躍させてもらえるのだろうか?
(2008.10.8読了)

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清水義範 『黄金惑星の伝説』

清水義範著 『黄金惑星の伝説』(ソノラマ文庫/1979年刊) を読む。
黄金惑星の伝説
辺境の惑星ルシャナに、開拓民の父親を訪ねるため地球を出発した少年リュウ。援助物資を積んだ輸送船が爆破され、船長のハリーとリュウは、宇宙海賊のウィルに助けられる。
ルシャナに埋蔵されていると噂される莫大な宝石を狙うウィルは、援助物資の輸送を約束する代わりに、ルシャナへの道案内を要求する。
宇宙開拓者を志す少年、輸送屋、宇宙海賊、科学者らが辺境惑星目指して宇宙を駆け巡るスペースオペラ。


宇宙の果ての星を開拓する父親に会いに行く少年。宇宙船のナイスガイな船長。宇宙船をつけ狙う宇宙海賊・・・血沸き肉踊る舞台設定。さらに、船長も海賊の親分も射撃の腕前バツグンで熱血漢。タイプは違うがどちらも男の中の男といった風情。宇宙船爆破事件があったり、殺戮集団に襲われたりしながら男として成長していく少年。
このようなストーリーの宇宙SF、ガキの頃よく読んでたなあ。おっさんになってから読んでも楽しいなあ。
ただ、著者が著者だけに、今になって読むと、この作品自体がスペースオペラをパロっているような気がしてしまう(笑)
(2008.7.25読了)

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光瀬龍 『立ちどまれば・死』

光瀬龍著 『立ちどまれば・死』(ソノラマ文庫/1978年刊) を読む。
立ちどまれば・死
青春の怒りと悲しみ、不条理な世界に挑む若者の心のひだを鮮やかに抉る3篇の短篇と、ショート・ショート選を併録する光瀬SFのエッセンス。

『立ちどまれば・死』(初出:1967年6月~8月「高二コース」)
パラレルワールドもの。
青春の挫折感を取り込もうとしているのか、主人公が敗北感や絶望感を抱くのだが、ちょっと無理やりな感じ。

『だから、雨の朝は』(初出:1967年12月~1968年2月「高一コース」)
エスパーもの。
テレパス同士の闘いを描いているのだが、これも青春をからめている為、取って付けた感あり。
この時期の光瀬氏、不調だったのだろうか?

『密約のバラード』(初出:1970年7月~9月「高二コース」)
歴史を改変しようと未来から来た男と、高校生の男女の闘い。
唐突に話が終わってしまうという、とっても残念な作品。

3作ともそうだが、連載期間が短すぎ。最初からの決め事ではなく、途中で打ち切りにされたような中途半端な印象。
それを一冊にまとめたソノラマ文庫の度胸もすごい(笑)
ショート・ショートは面白かったからまだ救いはあったが、ファンとしてもちょっと読むのがつらかったぞ。
(2008.7.14読了)

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清水義範 『大迷宮の邪王 ランドルフィ物語4』

清水義範著 『大迷宮の邪王 ランドルフィ物語4』(ソノラマ文庫/1986年刊) を読む。
大迷宮の邪王

光の国トルダニアの王、ジャン・ランドルフィは冥海の神獣島で神授冠を手に入れた後、国に戻り隣国風の国の女王イルージアと盛大な婚礼の儀を執り行った。
だが、めでたい式もつかの間、イルージアの祖国・風の国と、ランドルフィが兄とも慕うゴルチェ王が治める草の国がともに侵攻されたとの知らせが。その背後には隻眼の魔術師・ショーレムの影がちらつく・・・
ランドルフィは再び冒険の旅へ。泥の兵士を粉砕し、巨大竜と戦うが、大魔術師ダークマリオンの出現で重大な危機に直面する!


前巻までに、全12個中5個の“聖金剛石”と、その石をはめ込むべき王冠をゲットしていたランドルフィであるが、この巻では1個の石を手に入れる。この巻では、ダークマリオンという、今までよりさらに強力な敵が現れ、ランドルフィも前巻までより活躍する場面が少ない。というか、巨大な鳥に助けられたり、迷宮の森をさまよったまま次巻へ続いたりと、むしろ敵の方が強い。
はたして残りの巻(あと3冊)ですべての聖金剛石を手に入れることはできるのだろうかと、いいトシしたオッサンなのにドキドキしながらオレは本を閉じるのであった。
(2008.3.10読了)
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プロフィール

筒涸屋

Author:筒涸屋
札幌市出身・在住
戌年 射手座 B型 
右投右打 右四つ
好きな言葉:小春日和
2008.3.6開設

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