野村胡堂 『雛の別れ 銭形平次捕物控七』

野村胡堂著 『雛の別れ 銭形平次捕物控七』(時代小説文庫/1982年刊) を読む。
雛の別れ
ひな祭りが終わった翌日、岡崎屋の支配人半九郎の娘が不可解な死を遂げた。
ひと月前、岡崎屋の主人は病死し、遠縁にあたる支配人の半九郎が身代のすべてを取りしきっていた。
家督相続者である長男安之助は勘当されたままで、一人娘のお琴も病身だったからだ。
そんな矢先、下女が突然暇を出される・・・・
表題作含め全9篇収録。


9作品のうち、平次親分が銭を投げたのは1つだけ。『忍術指南』。
「霞流忍術指南」という看板を出した浪人に弟子入りする平次と八五郎。
事件捜査の一環としての弟子入りだったのであるが、ちゃんと忍術を学んで犯人逮捕にも役立てるところなど、平次親分なかなか学習意欲が高い。

今回の巻は総じて遺産相続や跡取り問題のネタが多かった。
そしてほとんどの話に別嬪が登場し、毎回八五郎が惚れたり同情したりと、パターンにはまった話が多かった。
だが、ストーリーが面白いので、飽きることなく読めてしまう。
野村胡堂のうまさだよなあ。
(2010.3.27読了)

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野村胡堂 『花見の果て 銭形平次捕物控二』

野村胡堂著 『花見の果て 銭形平次捕物控二』(時代小説文庫/1981年刊) を読む。
花見の果て
夜桜見物の行楽客でにぎわう両国橋。
突然、恐ろしいうめき声とともに、欄干にくず折れた人影があった。
悪徳金貸しで名高い菊屋伝右衛門が左胸を刺されて死んでいた。
通夜の翌日、今度は菊屋の下女お市が何者かに首を締められて・・・・
表題作含め全8篇収録。



収録8作品のうち、銭を投げる場面はゼロ。
なんせ付け届けや袖の下などを受け取らない清廉潔白な平次親分、投げようにも投げる銭が無いのかも。
『妾の貞操』は、敷居に水を流し込んで雨戸を凍らすという真冬限定のトリックをはじめ、アイデア満載の探偵譚。
『猿蟹合戦』は、栗、蜂、臼の攻撃になぞらえて殺人事件が起こるという、言ってみればマザーグースものの和風版。
『遠眼鏡の殿様』というのは、人形佐七捕物帳にも同じタイトルの作品があったが、内容はもちろん別物。
各作品とも、マクラで平次親分と八五郎の掛け合いがあり、落語的な構成であるのは嬉しい。
(2010.3.19読了)

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野村胡堂 『花見の仇討 銭形平次捕物控八』

野村胡堂著 『花見の仇討 銭形平次捕物控八』(時代小説文庫/1982年刊) を読む。
花見の仇討

行楽客で賑わう飛鳥山で巡礼姿の若い男が虚無僧に斬られた!騒然とした現場にかけつける銭形平次。殺されたのは茶番劇の仇討を演じる出雲屋の若主人宗次郎だった。虚無僧に扮した兼吉が犯人に上がるがアリバイがある。聞き込みを続ける平次は意外な事実をつかむ・・・
表題作含め全8篇収録。


全8篇のうち、銭を投げる場面があるのは1篇のみ。
捕物作品にはままあることだが、平次親分も「罪を憎んで人を憎まず」犯人を逃がしたり、事件をうやむやにするところがあるね。
こういうケリのつけ方というのは、事件関係者や読者には、いい親分だという印象を与えるかもしれないが、事件と関係ない江戸市民には単に解決できなかったとしか映らないのではないかい?それにしちゃ市井の評判がすこぶる良い(笑)
平次と八五郎のやりとりは、それなりに楽しくはあるのだが、やはり佐七親分の所にはかなわない。平次親分は佐七親分よりも堅物な人という印象がある。
作品的に平次親分のスマートさが端的に表わされていてすっきりとはしているが、それだけに何か物足りない部分が感じられもする。
(2008.2.1読了)
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